JR5社、全国395線区輸送密度ランキング2021年版。1000未満が110線区も

ワーストはあの路線

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輸送密度20,000~100,000

つづいて、輸送密度20,000~100,000の区間です。日中時間帯に頻繁に列車が運行しているような区間で、大都市近郊区間や、地方都市近郊で利用者が多い区間が含まれます。

輸送密度20,000~100,000人
順位 会社名 路線名 区間 輸送密度
21年度
輸送密度
20年度
増減率
317 北陸新幹線 高崎~長野 20,007 15,013 133%
318 横須賀線 逗子~久里浜 20,322 19,267 105%
319 西 山陽線 姫路~上郡 20,838 19,130 109%
320 東北線 仙台~松島・高城町 21,350 19,629 109%
321 西 湖西線 山科~近江塩津 21,380 19,592 109%
322 信越線 篠ノ井~長野 21,388 20,613 104%
323 信越線 新津~新潟 21,612 21,058 103%
324 西 関西線 加茂~王寺 21,764 20,776 105%
325 西 奈良線 京都~木津 22,026 20,021 110%
326 常磐線 勝田~高萩 22,064 21,894 101%
327 相模線 茅ヶ崎~橋本 23,483 21,093 111%
328 成田線 佐倉~成田 23,931 21,693 110%
329 八高線 八王子~拝島 24,574 22,689 108%
330 西 阪和線 日根野~和歌山 24,707 23,089 107%
331 西 山陽線 瀬戸~岡山 25,192 24,636 102%
332 中央線 高尾~大月 25,621 20,402 126%
333 篠栗線 吉塚~篠栗 26,569 24,740 107%
334 函館線 札幌~岩見沢 26,985 26,472 102%
335 西 山陽線 岡山~福山 27,453 26,905 102%
336 千歳・室蘭線 白石~苫小牧 27,780 24,422 114%
337 西 山陽新幹線 広島~博多 27,825 22,218 125%
338 西 宇野線 岡山~茶屋町 27,887 25,804 108%
339 東海道線 小田原~熱海 28,129 25,301 111%
340 常磐線 土浦~勝田 29,450 26,382 112%
341 東北新幹線 福島~仙台 29,545 22,878 129%
342 函館線 小樽~札幌 29,584 28,615 103%
343 上越線 高崎~新前橋 30,227 26,841 113%
344 西 山陽線 広島~岩国 31,621 31,742 100%
345 西 山陰線 京都~園部 32,584 30,404 107%
346 高崎線 熊谷~高崎 32,831 28,935 113%
347 西 山陽線 白市~広島 33,459 33,773 99%
348 西 おおさか東線 新大阪~久宝寺 33,770 28,970 117%
349 仙石線 あおば通~東塩釜 34,448 33,065 104%
350 東北線 古河~宇都宮 34,502 29,720 116%
351 東北新幹線 宇都宮~福島 35,452 26,260 135%
352 筑肥線 姪浜~筑前前原 36,310 34,282 106%
353 東北線 岩沼~仙台 38,199 35,847 107%
354 西 山陽新幹線 岡山~広島 43,825 35,196 125%
355 内房線 蘇我~君津 45,283 41,879 108%
356 鹿児島線 博多~久留米 47,900 43,398 110%
357 外房線 蘇我~茂原 52,471 49,301 106%
358 上越新幹線 大宮~高崎 52,652 40,797 129%
359 西 山陽新幹線 新大阪~岡山 52,695 40,832 129%
360 東北新幹線 大宮~宇都宮 53,131 41,489 128%
361 西 桜島線 西九条~桜島 59,085 52,388 113%
362 常磐線 取手~土浦 59,328 53,159 112%
363 西 片町線 木津~京橋など 60,395 57,579 105%
364 鹿児島線 小倉~博多 62,341 56,372 111%
365 青梅線 拝島~青梅 63,100 59,755 106%
366 総武線 千葉~佐倉 70,721 65,659 108%
367 川越線 大宮~川越 71,629 64,296 111%
368 西 福知山線 尼崎~新三田 72,843 72,700 100%
369 東北新幹線 東京~大宮 75,800 59,128 128%
370 西 関西線 王寺~J R難波 87,314 86,298 101%
371 西 東海道線 米原~京都 90,470 84,526 107%
372 横須賀線 大船~逗子 96,681 89,390 108%
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北海道、九州の最高区間

横須賀線逗子~久里浜が20,322、信越線新津~新潟が21,612、湖西線山科~近江塩津が21,380、篠栗線吉塚~篠栗が26,569、函館線札幌~岩見沢26,985、東北線古河~宇都宮34,502などとなっています。

10万に近い数字では、横須賀線大船~逗子が96,681、東海道線米原~京都が90,470、福知山線尼崎~新三田が72,843、川越線大宮~川越が71,629などとなっています。

エリア別では、JR北海道では函館線小樽~札幌29,584が最大輸送密度の区間です。JR九州は鹿児島線の小倉~博多62,341が最大です。東北地方の在来線では東北線岩沼~仙台38,199が最大で、中国地方の在来線では山陽線白市~広島の33,459が最大です。

特急運行線区では、常磐線勝田~高萩が22,064、阪和線日根野~和歌山が24,707、千歳・室蘭線白石~苫小牧が27,780、山陰線京都~園部が32,584、常磐線取手~土浦が59,328などとなっています。

新幹線では上越新幹線大宮~高崎が52,652、山陽新幹線新大阪~岡山が52,695、東北新幹線大宮~宇都宮が53,131と、大宮・新大阪発着の3区間がほぼ横一線で並んでいるのが興味深いところです。

ちなみに、上表にありませんが、鉄道統計年報によると、東海道新幹線東京~新大阪の2019年度の輸送密度は267,039です。2021年度の数字は未発表ですが、新型コロナの影響で6掛けと仮定しても、15万程度の輸送密度はあったとみられ、文字通り桁が違います。

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輸送密度100,000超

ここからは輸送密度100,000超えのカテゴリーです。いわゆるドル箱の超優良路線で、23線区しかありません。首都圏17線区、関西圏6線区です。

輸送密度100,000人以上
順位 会社名 路線名 区間 輸送密度
21年度
輸送密度
20年度
増減率
373 西 JR東西線 京橋~尼崎 100,094 99,933 100%
374 東北線 大宮~古河 113,040 102,717 110%
375 西 阪和線 天王寺~日根野 118,050 111,586 106%
376 京葉線 東京~蘇我など 124,527 116,090 107%
377 根岸線 横浜~大船(磯子経由) 136,950 132,514 103%
378 武蔵野線 府中本町~西船橋 136,977 122,695 112%
379 高崎線 大宮~熊谷 143,919 133,068 108%
380 青梅線 立川~拝島 148,363 140,281 106%
381 東海道線 大船~小田原 150,198 140,212 107%
382 南武線 川崎~立川 154,787 148,630 104%
383 外房線 千葉~蘇我 162,207 150,323 108%
384 西 山陽線 神戸~姫路 164,831 158,383 104%
385 横浜線 東神奈川~八王子 173,438 158,813 109%
386 西 大阪環状線 天王寺~新今宮 215,147 202,945 106%
387 西 東海道線 京都~大阪 243,072 233,603 104%
388 常磐線 日暮里~取手 260,391 249,780 104%
389 西 東海道線 大阪~神戸 288,227 281,569 102%
390 総武線 東京・御茶ノ水~千葉 307,856 296,659 104%
391 東海道線 東京~大船、
品川~鶴見など
454,245 452,775 100%
392 東北線 東京~大宮、
赤羽~大宮
(武蔵浦和経由)
461,677 446,909 103%
393 中央線 神田~高尾 478,876 448,960 107%
394 埼京線 池袋~赤羽 563,187 514,038 110%
395 山手線 品川~田端(新宿経由) 765,771 720,374 106%
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首都圏、関西圏のみ

輸送密度10万人をギリギリクリアしたのが、JR東西線京橋~尼崎で100,094。首都圏では東北線大宮~古河の113,040です。

20万人超えは10線区で、大阪環状線天王寺~新今宮215,147や東海道線京都~大阪243,072、同大阪~神戸288,227など、関西エリアの主力路線が並びます。JR西日本は、これら3路線が輸送密度の最高水準です。大阪環状線、JR京都線、JR神戸線が同社の3本柱ということになります。

30万人超えは6区間で、全て首都圏です。東京駅に発着する、総武線、東海道(京浜東北線含む)、東北線(上野東京ライン、埼京線赤羽~大宮含む)、中央線といった並み居る強豪が、輸送密度30万~40万人で並びます。

輸送密度全体2位は埼京線池袋~赤羽563,187、トップは山手線品川~田端(新宿経由)765,771となりました。

10万人以上はわずか6%

以上が、JR5社が発表した、2021年度の線区別輸送密度です。新型コロナ感染症の影響を受けている時期なので、本来の実力には及ばない数字になっている線区もあります。

とはいえ、鉄道の特性を発揮できる輸送密度8,000以上の路線が143線区、全体の約36%しかないというのは、厳しい状況というほかありません。「ドル箱」といえる輸送密度10万人以上の超優良路線は、全体のわずか6%です。

逆に、輸送密度1,000未満の路線は、約28%もあります。JR東日本は最も多くのドル箱路線を抱えますが、1,000人未満の路線を最も多く抱えています。

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