ANAが、国内線の機内持ち込み手荷物ルールを変更します。2026年7月1日搭乗分から、「身の回り品」のサイズ基準を新たに明文化。これまで曖昧だった小型バッグ類の大きさに上限が設けられ、「二つ目の大きな荷物」は、機内に持ち込めなくなります。
「身の回り品」にサイズ上限
ANA国内線では、機内に「手荷物1個」と「身の回り品1個」の計2個までを持ち込み可能としています。
このうち手荷物は、100席以上の機材で55cm×40cm×25cm以内(3辺合計115cm以内)、100席未満の機材で45cm×35cm×20cm以内(同100cm以内)というサイズ制限があります。
このルールに変更はありません。ANAの多くの機材は100席以上なので、いわゆる「機内持ち込みサイズ」のキャリーケースなどは、今後も一つまで持ち込めます。
一方、「身の回り品」については、これまで「前の座席下に収納できる程度」と案内されていましたが、7月1日からは40cm×30cm×20cm以内と具体的に定められます。
つまり、100席以上の機材の場合、「55×40×25cm以内(3辺合計115cm以内)」と「40×30×20cm」の二つの荷物を持ち込めることになります。重量は合計10kg以内です。

大型リュックやトートは要注意
新ルールのポイントは、キャリーケースなどのほかに、バッグやお土産類の紙袋を持ち込む際は、「身の回り品」として40×30×20cm以内であることが求められる、ということです。
そのため、大型リュックや大きめのトートバッグは、サイズによっては対象外となる可能性があります。
手荷物を「一つ目の荷物」とすれば、身の回り品は「二つ目の荷物」となりますが、「二つ目の大きな荷物」は認めない、ということです。
すでに「手荷物」としてキャリーケースを1個持ち込んでいる場合、追加のバッグやお土産物がサイズ超過となれば、機内持ち込みできず、預け荷物になるケースも出てきそうです。

背景にガイドライン変更
今回の見直しは、国内航空会社が加盟する定期航空協会の業界統一ガイドライン改定を受けたものです。
2026年4月から、機内持ち込みは「身の回り品1個+手荷物1個」の合計2個までとするルールが改めて整理され、「身の回り品は前の座席下に収納できる大きさ」と明記されました。ANAはこれを受け、具体的な数値基準を設定した形です。
なぜ厳格化するのか
これまで、日本の大手航空会社は、旅客の手荷物持ち込みに比較的寛容でした。手荷物のサイズや個数、重量にルールはあれど、実際にはルール以上の荷物を持ち込む旅客は多く、キャビンクルーが指摘することもほとんどありませんでした。
それを、にわかに厳格化する理由はなぜでしょうか。背景には、機内収納スペース不足や安全対策があります。
ANAは公式サイトで、収納棚や座席下に収まらない荷物があると、負傷事故や緊急脱出時の妨げになる恐れがあると説明しています。また、持ち込み制限を超えた荷物は、機内に収納できず出発が遅れる要因にもなるとしています。
近年はキャリーケースのほか、大きめのバックパックやビジネスリュックの利用が増えており、満席便でなくても頭上収納棚の不足が常態化しています。今回のルール変更は、そうした状況への対応策ともいえそうです。
旅行前にサイズ確認を
新ルールの適用は7月1日搭乗分からです。
機内に持ち込む予定のリュックやバッグがある場合は、持ち手を含めた実寸を確認しておいたほうがよさそうです。
また、個数も厳格化されていますので、空港内でお土産を購入した際は、「3つめの荷物」にならないよう、バッグのなかに入れてしまったほうがいいでしょう。
総重量の「10kg制限」も厳格化されていくと思われますので、要注意です。荷物はできるだけまとめて、重い荷物は預けてしまうといいでしょう。
なお、空港では持ち込みサイズ確認用のゲージも設置されており、規定を超えた荷物は保安検査前に預けるよう求められることがあります。(鎌倉淳)






















