格安航空会社LCCピーチが仙台空港を拠点化する方向であることがわかりました。2017年夏までに実施されると見込みとのこと。河北新報が報じています。
ナイトステイが可能に
ピーチは関西空港を拠点とするLCCですが、これまでに那覇空港を拠点化し、近く成田空港も拠点化することを発表しています。その後も拠点空港を増やすことを明らかにしており、仙台がそれに決まったようです。
拠点空港になると整備士などが常駐し、ナイトステイが可能になります。そのため早朝・深夜便を設定しやすくなるほか、スケジュールを柔軟に組むことができるようになります。
現在の運用時間は14時間
ピーチの「第4の拠点」候補としては、新千歳空港や福岡空港が考えられました。そうではなく仙台空港に決まったことは、筆者にはやや意外です。
というのも、仙台空港の現在の運用時間は7時30分~21時30分の14時間と短く、LCCが効率よく機材を回すには向かないからです。また、北海道に比べると東北はインバウンドの需要が小さいという弱点もあります。そのため、ピーチが東日本に拠点を増やすとすれば、新千歳空港が有力と考えていました。
仙台空港拠点化の理由ははっきりとはわかりませんが、背景として考えられる点として、関西~仙台線の搭乗率の高さや、仙台空港民営化により着陸料引き下げなどの条件が整ったことが挙げられるでしょう。運用時間延長についても、空港側から何らかの方向性が示されたのかもしれません。
朝7時台の仙台発も設定可能に
現在、ピーチの仙台空港路線は関西線1日3往復のみです。拠点化により、好調の関西~仙台線が増便される可能性は高いでしょう。現在、仙台発関西行き始発便は9時台ですが、運用時間の延長がなくても、拠点化により7時台後半の設定もできるようになります。関西発20時ごろの仙台行きも設定できそうです。
さらに、他空港への路線開設も予想され、仙台~札幌線や、仙台~福岡線などが設定されるかもしれません。