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西鉄貝塚線・地下鉄箱崎線、直通計画に新局面。「6両案」を検討へ

今度こそ動き出す?

西日本鉄道(西鉄)と福岡市は、西鉄貝塚線と福岡市地下鉄箱崎線の直通運転について、新たに6両編成での運行を検討する方針を確認しました。これまで長年検討されながら実現しなかった構想ですが、実現へ向け新たな局面に入ります。

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約30年間動かなかった直通構想

西鉄貝塚線は、貝塚~西鉄新宮間11.0kmを結ぶ路線です。終点の貝塚駅では福岡市地下鉄箱崎線と接続していますが、両線の線路はつながっておらず、利用者は一度改札を出て乗り換える必要があります。

両線はもともと直通運転を想定した構造となっており、1997年には西鉄と福岡市が直通運転の実現を目指すことで合意しました。しかし、その後、検討が重ねられたものの、約30年にわたり具体化しませんでした。

最大の理由は、車両編成の違いです。地下鉄箱崎線は6両編成で運転されていますが、貝塚線は2両編成で、6両対応できるホームのない駅もあります。

このため、3両編成での直通や、貝塚駅で車両を増結・分割する方式なども検討されましたが、費用対効果が低く、実現には至りませんでした。

西鉄貝塚線

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地下鉄と同じ6両編成を検討

そこへ、新たな局面が訪れました。各社報道によりますと、西鉄の林田浩一社長と福岡市の高島宗一郎市長が2026年7月2日に会談し、地下鉄と同じ6両編成による直通運転について検討することを確認しました。

6両編成で直通運転をするには、西鉄各駅の全ホームを6両編成に対応させる必要があります。貝塚~西鉄香椎間の各駅は6両対応が可能な構造になっていますが、以北の駅は基本的に未対応です。また、6両化となれば、ホーム以外の設備も更新する必要があり、巨費がかかります。

西鉄としては、巨費を投じて6両対応しても、運行経費が増えるだけで、増収は限られます。そのため、これまで6両化は深く調査されてこなかったのですが、西鉄が検討に同意したのであれば、局面の大きな転換となります。

西鉄貝塚線・地下鉄箱崎線直通計画
画像:福岡市
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日本屈指の混雑路線に

西鉄が今回、6両化での検討で合意した背景としては、沿線人口の急増が挙げられます。とくに西鉄香椎、香椎の宮前、西鉄千早の3駅の周辺人口の増加率は高く、2010年から2025年の15年間で、33%も増えています。

これにともない西鉄貝塚線の利用者も増えていて、最近は日本屈指の混雑路線に挙げられるようにもなりました。西鉄として、輸送力増強が避けられない状況になってきたわけです。

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分割併合案は不可能で

それにくわえて、過去に検討してきた3両案や分割併合案などが実現不可能であることが明らかになり、直通をするには6両化以外の方法が見当たらないことも、新たな検討をおこなう理由でしょう。

また、福岡市は2021年に、分割併合案などは不可能と判断し、直通計画を凍結しました。その後、2024年度から分割に対応しない6両編成の新型車両4000系の投入を進めています。

そのため、いまさら6両以外での直通計画を進めることができなくなっているという事情もあるとみられます。

福岡市営地下鉄4000系

二人三脚で

とはいえ、ホーム延伸となれば大事業で、西鉄単独で実施するのは困難です。今後は、必要な事業費や国の補助制度の活用などについて調査を進め、事業化の可能性を探ることになるでしょう。

林田社長は「越えなければならないハードルはたくさんあるが、二人三脚で乗り越えていきたい」と述べ、高島市長も直通化の実現へ向けて連携していく考えを示しました。

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中期経営計画にも盛り込む

福岡市は2025年7月に公表した福岡市都市交通基本計画に、「地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線の直通運転化の検討」を盛り込んでいます。西鉄も、2026年3月に公表した中期経営計画で「西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線の直通運転の実現に向けた検討」を盛り込みました。

つまり、福岡市と西鉄が呼応して、直通案を中期的な計画として位置づけたうえで、両者が協力して検討を再開するわけです。

今回浮上した6両編成案は、これまで検討されてきた3両編成案や分割併合案とは異なり、西鉄と地下鉄の本格的な一体運行を目指す構想です。

30年近く進展のなかった計画ですが、実現へ向けて、今度こそ動き出すのでしょうか。(鎌倉淳)

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旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。