都営大江戸線延伸が動き出す。大泉学園町へ、駅位置はどこになる?

都庁内に検討組織を設置

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東所沢延伸は?

大江戸線の延伸は大泉学園町が最終地点ではなく、その先、東所沢までの計画もあります。2019年度には東所沢延伸に向けた基礎調査もおこなわれています。

その報告書で示された基本ルートによれば、大泉学園町~東所沢間の途中駅は二つ。新座中央駅と、清瀬北部駅です(いずれも仮称)。

大江戸線東所沢延伸
画像:都市高速鉄道12 号線延伸に向けた基礎調査報告書

新座中央駅は新座市馬場付近を想定しています。清瀬北部駅は旭が丘団地付近です。ただし、報告書では4つのルート案を示していますので、駅位置が上記の場所に正式決定したわけではありません。

東所沢延伸については、採算性が厳しいことが予想されるほか、都営地下鉄が埼玉県に延びるため事業主体の問題もあり、課題は多岐にわたります。そのため、現時点では実現を見通せません。本格的な検討が行われるのは、大泉学園町延伸着工後となるでしょう。

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開業時期は?

大泉学園町延伸、東所沢延伸のいずれも、開業時期は未定です。ただ、小池都政での鉄道事業化のペースは早いので、大泉学園町延伸についての調査は1年程度で終わりそうな印象です。

上述したように、大泉学園町までについては導入空間となる道路整備も進んでいることから、地下鉄建設のための用地買収は少なそうです。となると、事業着手が決まればスムーズに工事まで進むでしょう。

事業化決定まで2年、環境アセスに3年、工事に10年と見積もって、15年後くらいに開業する可能性があります。つまり、2030年代後半の開業は十分ありうるのではないでしょうか。

一方、東所沢延伸については、現時点ではルートも決まっておらず、導入空間も未定であることから、開業予定はもとより、着工するかどうかを見通すこともできません。(鎌倉淳)

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