JRダイヤ改正で「遅いはやぶさ」がさらに増便。「はやて」より遅い列車は消滅も、実質500円値上げが定着。

2014年3月のJR東日本のダイヤ改正で、東北新幹線の「はやぶさ」が大幅増便になります。これにより、東京~新青森間を直通する全ての定期列車が「はやぶさ」で運転されることになりました。「はやて」は盛岡折り返しの3.5往復と、盛岡~新青森間の区間運転列車を残すのみとなり、2015年にも廃止となる可能性が高まりました。

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「はやて」が「はやぶさ」に置き換え

今回のダイヤでは、東京~新青森間の「はやて」がすべて「はやぶさ」に置き換えられます。そのため、盛岡~新青森間のほぼ全駅に停まる「各駅停車はやぶさ」も3往復から11往復に激増します。

また、現在のダイヤでは、東京~新青森間で「はやて」より遅い「はやぶさ」が存在しますが、同区間を走る「はやて」がなくなったことにより、こうした「逆転現象」も消滅します。

はやぶさ

速達効果を享受できないのに値上げ

「はやぶさ」は「はやて」より500円増の料金が設定されています。東京方面から新青森までの乗客は、盛岡以北を各駅停車で運ばれても500円増の料金を取られることになります。東京~新青森間は最速で2時間59分。しかし、「各駅停車はやぶさ」は3時間23分もかかり、速達効果はあまり享受できません。そうした「はやぶさ」が11往復も運転されるのです。

結局、「はやて」がほぼ消滅してしまった結果、東北新幹線の遠距離利用では実質的に500円の値上げが定着することになります。東海道新幹線でも「のぞみ」に割増料金はありますが、「自由席」なら避けられますし、「ひかり」も残されています。それに対し、東北新幹線で「はやぶさ割増」を避ける現実的な手立てはありません。

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