水戸岡鋭治氏が「最後の仕事」。JR北海道「赤い星」「青い星」が集大成に

2024年6月登場

JR北海道が新たな観光列車として「赤い星」「青い星」を投入します。デザインは水戸岡鋭治氏。同氏が「最後の仕事」と位置づける集大成になりそうです。

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開拓使のシンボル

JR北海道は、2026年春から新たな観光列車として「赤い星」「青い星」を運行すると発表しました。既存のキハ143形一般形気動車を改造し、「赤い星」「青い星」を各4両で1編成ずつ投入します。

「赤い星」のおもな走行区間は釧網線(釧路~網走)です。

北海道開拓使のシンボル「赤い五稜星」の赤星をイメージした深紅の外観。ラグジュアリークラスの設定で、定員は100名に絞ります。1車両平均25名という少なさです。

個室、セミコンパートメント、ボックス席などのほか、ラウンジや茶室、展望室などの設備を予定します。ラウンジでは飲食の提供もおこないます。

赤い星
画像:JR北海道プレスリリース

赤い星
画像:JR北海道プレスリリース

赤い星
画像:JR北海道プレスリリース

 

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ラベンダーと青い池

「青い星」のおもな走行区間は富良野線(旭川~富良野)です。

沿線のラベンダー畑や青い池(美瑛町)をイメージした青紫色の外観が目を引きます。プレミアムクラスの設定で、定員は200名程度です。

1車両50名程度なので、グリーン車水準でしょうか。「赤い星」よりはカジュアルな列車になるようです。

テーブル付きのボックスシートが基本で、全車に展望室、荷物棚、大型荷物置場を設置します。

青い星
画像:JR北海道プレスリリース

青い星
画像:JR北海道プレスリリース

青い星
画像:JR北海道プレスリリース

 
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水戸岡氏「最後の仕事」

車両デザインは、JR九州「ななつ星」などの多数の作品で知られる水戸岡鋭治氏(77)が手がけます。

水戸岡氏は「最後の仕事としてJR北海道のローカル車両のデザインに繋がった」とコメントしており、「赤い星」「青い星」を最後の仕事と位置づけていることを明らかにしました。

赤い星青い星水戸岡氏コメント
画像:JR北海道プレスリリース

水戸岡氏は、一時期、JR九州の車両デザインを一手に引き受けていた観がありますが、2024年4月26日にデビューする「かんぱち いちろく」のデザインは、鹿児島のデザイン会社IFOOに譲っています。

となると、「赤い星」「青い星」は、水戸岡デザインの集大成になりそうで、その点でも注目です。(鎌倉淳)。

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