くま川鉄道、全線復旧は2025年度に。路線の孤立状態は続く

復旧費用50億円

2020年の豪雨で被災したくま川鉄道が、2025年度中の全線運転再開を目指すと発表しました。

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2020年熊本豪雨で被災

くま川鉄道は、人吉温泉~湯前間24.8kmを結ぶ第三セクター鉄道です。2020年7月の熊本豪雨で被災し、全線が不通に。2021年に肥後西村~湯前間18.9kmが復旧したものの、球磨川第四橋梁を流出した人吉温泉~肥後西村間については、運転再開の見通しが立っていませんでした。

6月23日に開かれたくま川鉄道再生協議会で、第四橋梁の架け替え工事のスケジュールが固まり、2025年度の全線運転再開を目指すことが明らかにされました。

新たに造る第四橋梁は全長397.5m。河川敷の盛り土を撤去するため、橋の長さは約70m長くなります。一方、川の水が流れやすくなるよう、橋脚は13本から4本に減らします。

くま川鉄道
画像:Photolibrary
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97.5%を国が負担

復旧の総事業費は50億円で、橋の本体工事は38億円を見込みます。大規模災害復興法に基づく復旧事業の対象となり、実質的に国が97.5%を負担。あわせて、上下分離方式を導入します。

2020年熊本豪雨ではJR肥薩線も深刻な被害を受け、八代~吉松間はいまも不通が続いています。こちらの復旧のメドは立っておらず、2025年度にくま川鉄道が全線運転再開しても、起点となる人吉でJRの鉄道路線と接続することができません。人吉~湯前間で、孤立した鉄道路線が運行する状況が続きます。(鎌倉淳)

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