JR各社が、ゴールデンウィークの臨時列車の大減便に踏み切ります。新型コロナウイルスの影響で利用者が減少していることが理由です。
「のぞみ」も大幅減便
JR各社は、新型コロナウイルスの影響で利用者が減少しているため、すでに一部列車の減便を行なっています。ゴールデンウィークの臨時列車の予約開始を約1ヶ月後に控え、2020年3月24日に、臨時列車を中心に減便を拡大すると発表しました。
JR東日本、JR東海、JR西日本は、ゴールデンウィーク中に2往復を設定していた東京~出雲市間の寝台特急「サンライズ出雲91・92号」の運休を決定。
JR東海は、5月1~6日に計画していた東海道新幹線の臨時「のぞみ」計106本の運休を明らかにしました。在来線では、「しなの81・84号」、「南紀82・83号」、「ふじがわ61・62号」も一部の日で運転をとりやめます。
臨時「山陽ひかり」は全運休
JR西日本は、5月1日~6日の山陽新幹線の臨時「のぞみ」の運転本数を293本から244本に削減。49本が運休します。4月1日~5月6日の臨時「さくら」の運転本数は53本から3本に削減。同期間の臨時「ひかり」は、77本すべてを運休します。
在来線では4月21日~5月6日の臨時「サンダーバード」の運転本数を44本から1本に変更。「くろしお」「はしだて」「きのさき」「はまかぜ」の臨時列車はすべて運休となります。
JR九州では、九州新幹線「さくら」を4月6日~5月6日で93本運休します。在来線特急に関しては、4月23日までの期間で多くの列車が運休します。
利用者減少と乗務員繰り
JR各社がゴールデンウィークの臨時列車を運休するのは、新型コロナウイルスの感染拡大による利用者減少が理由です。新型コロナウイルスの収束は見通せず、ゴールデンウィークに安心して旅行できる状況になっているかは、怪しいと言わざるをえません。そのため、JRとしては、列車増発を控えたわけです。
同時に、社員の感染に備えて、乗務員運用に余裕を持たせる目的もあるとみられます。
JRの指定席券の販売は乗車日の1ヶ月前からですが、当初は販売開始する列車を絞り、感染状況と予約状況をにらみながら、必要なら増発する可能性も残されているでしょう。