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JAL「新・中期経営計画」のポイント。国際線ビジネスクラス改善に注力。近距離はジェットスターに一部移管か。

JALグループは、「JALグループ中期経営計画ローリングプラン2014」を策定し、2014年3月26日に発表しました。これは、「2012~2016年度JALグループ中期経営計画」のうち、これまでの2年間を振り返り、残る3年間についての計画を示したもので、いわば、「新・中期経営計画」と呼べるものです。このなかで、旅行者が注目したいポイントについてまとめてみましょう。

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国際線

まず、国際線ですが、「SKY SUITE」ビジネスクラスシートが、2014年度から787型機にも導入されます。そして、ANAの羽田発着路線と競合するJAL成田発着路線について、これらプレミアム機材(SKY SUITE 777/767 及び787 機材)が優先的に投入されます。さらに、2014 年度下期には、中距離東南アジア路線とホノルル線のビジネスクラスが、すべてフルフラットシート(SKY SUITE 777/767 に装備)またはシェルフラットシート(777-200 機材、787 機材に装備)になります。

現在、東南アジア線のビジネスクラスには一部古いシートが残っていますが、これらもすべてフルフラットまたはシェルフラットシート装着機材で運航することになります。

東南アジア路線のビジネスクラスでコースサービスを行う路線も拡充されます。また、羽田空港にケータリング施設も新設し、羽田空港のファーストクラスラウンジも改装されます。

JAL

Wi-Fiサービスは拡充

機内インターネットサービス「JAL SKY Wi-Fi」のサービスも拡充されます。これまでは国際線の777-300型機のみの導入でしたが、2014年度以降は767-300型機、777-200型機、787型機へ導入されます。

ここまでの内容からは、羽田国際線枠の獲得でANAに破れたため、成田路線のビジネスクラスのサービス改善に力を入れていこうとしている様子がうかがえます。

2015年度以降については、首都圏において、787機材による欧米新規路線を展開するとしています。具体的な新規就航地は明らかにされていません。また、既存中長距離路線の増便や機材変更も行われます。さらに、関西発着・中部発着の国際線ネットワークも充実させるとしていますが、これも具体的な就航地名は明かされていません。欧米路線の復活が想定されているようです。

ジェットスタージャパンを活用

一方、近距離アジア路線では自社運航に加え、ジェットスター・ジャパンのネットワークを補完的に活用するとしています。ジェットスター・ジャパンは現段階では国内線しか運航していません。つまり、この文言はジェットスターの2年以内の国際線進出を宣言したもので、注目されます。ソウル線などはジェットスター・ジャパンに移管されるかもしれません。ANAもソウル便を一部バニラやピーチに事実上移管していますので、それと同様な形になるのでしょうか。

提携面については、4月1日よりブリティッシュエアウェイズ、フィンエアーとの3社共同事業を開始します。これにより、欧州での共同運航が大幅に拡大され、ロンドンまたはヘルシンキでの乗り継ぎにより欧州各地へのアクセスが改善します。

国内線

国内線については、5月以降に新機材仕様「JAL SKY NEXT」が導入されるのが目玉です。同時に、日本の国内線では初となる機内インターネットサービスも7月以降順次導入されます。このサ-ビスでは、旅客が自分のスマ-トフォンやタブレット等の無線LAN対応端末で、ドラマ、スポ-ツなどの映像コンテンツや観光情報を無料で見ることができます。また、有料の衛星経由通信でインターネットも利用できます

また、767機材9機にもファーストクラスが設置されます。国内線ファーストクラスは現在は札幌、大阪、福岡、沖縄のみのサービスですが、767に設置するならば、路線の幅は広がるかもしれません。

JEXとの吸収合併

旅行者には直接関係ないかもしれませんが、JALとJEX(ジャルエクスプレス)の合併も大きなニュースです。

JEXはJALの100%子会社ですが、これが2014年10月1日に統合されます。存続会社は当然ですがJALで、吸収合併といえます。合併により、現在JEXで運航されている便はすべてJAL便になるようです。

2015年度からは、老朽化している日本トランスオーシャン航空(JTA)の機材更新も進めるそうです。同時に、地域ネットワーク路線はリージョナルジェット機材に集約し、生活・離島路線はターボプロップ機材にて運航するとしています。ローカル路線はエンブラエル170やボンバルディアCRJ200に集約し、さらに離島路線はSAAB340Bを中心にしてダウンサイジングを図るのかもしれません。

航空ファンの間で話題になるユニットコストは、2014年度は12.7円、燃油費を除くと8.8円だそうです。これを12.3円/8.3円にするのが2015年度の目標とのことです。

この「新・中期経営計画」、全体的には、機材・サービスの高付加価値化に力点が置かれています。格安航空会社LCCの台頭に対して、高級路線を徹底することで収益を維持しようとしているのかもしれません。

JAL再生―高収益企業への転換

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