東京~京都間は、JR東海道新幹線「のぞみ」で約2時間7分です。普通車指定席利用の場合、運賃・料金は14,170円です。この記事では、より安くチケットを購入する方法など、格安旅行のコツをまとめてみました。
東京~京都間の新幹線の種別と所要時間
最初に、東海道新幹線の東京~京都間の列車種別と所要時間をご紹介します。
列車種別 | 所要時間 |
---|---|
のぞみ | 2時間7分~2時間15分 |
ひかり | 2時間34分~2時間51分 |
こだま | 3時間28分~3時間37分 |
おおざっぱには「のぞみ」が2時間10分、「ひかり」が2時間40分、「こだま」が3時間半と考えておけばいいでしょう。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」の違い
「のぞみ」「ひかり」「こだま」の違いは、停車駅です。最も停車駅が少ないのが「のぞみ」、次が「ひかり」、各駅停車が「こだま」です。したがって、所要時間が短いのは「のぞみ」で、東京~京都間の旅行者の多くが利用します。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」とも、使用車両や車内設備は同じです。「ひかり」「こだま」は料金がやや安く、「こだま」は割引きっぷが豊富です。
列車の運行本数が多いのは「のぞみ」で、1時間に5~9本程度です。「ひかり」は1時間に2本程度です。「こだま」は1時間に1本程度です。
東京~京都の新幹線の料金
次に、東海道新幹線で東京~京都を「のぞみ」で旅行する場合の正規運賃・料金(大人)をご紹介します。新幹線の価格は、乗車券と特急料金の総額です。
座席 | 総額 | 乗車券 | 特急料金 |
---|---|---|---|
自由席 | 13,320円 | 8,360円 | 4,960円 |
指定席 | 14,170円 | 8,360円 | 10,680円 |
グリーン席 | 14,960円 | 6,380円 | 8,580円 |
東京~京都を新幹線で旅行する場合、「のぞみ」指定席の場合で14,170円(通常期)です。「ひかり」「こだま」は、「のぞみ」より指定席料金が安く設定されていて、13,850円(同)です。
自由席は「のぞみ」「ひかり」「こだま」共通で13,320円です。これがいわゆる「通常料金」です。
ゴールデンウィークなどの最繁忙期は指定席料金が400円増し、連休など繁忙期が200円増し、オフシーズンの平日など閑散期は200円引きになります。自由席は通年同額です。
東京~京都の新幹線の割引きっぷ
続いて、東京~京都間の新幹線の割引きっぷを、以下に表にしてまとめておきます。詳細は、記事の後半でご説明していきます。
きっぷ | 価格 |
---|---|
指定席通常価格(のぞみ) | 14,170円 |
指定席通常価格(ひかり) | 13,850円 |
自由席通常価格 | 13,320円 |
EX早特28ワイド | 11,690円 |
EX早特21ワイド | 11,820円 |
EXのぞみファミリー早特3 | 12,020円 |
EXこだまファミリー早特3 | 9,980円 |
EXこだまグリーン早特3 | 11,200円 |
エクスプレス予約(のぞみ指定席) | 13,680円 |
株主優待割引(のぞみ指定席) | 11,330円 |
株主優待割引(自由席) | 10,650円 |
学生割引(のぞみ指定席) | 12,490円 |
学生割引(自由席) | 11,640円 |
ぷらっとこだま | 10,790円 |
日帰りツアー | 往復23,000円~ |
宿泊ツアー | 往復28,000円~ |
EX早特
では、ここから、東海道新幹線で東京~京都間を利用する際に、安く乗る方法について、詳しくご説明していきましょう。
まず、東海道新幹線を安く利用したい場合は、「EX早特」という、インターネット専用の格安チケットを探すのがいいでしょう。
「EX早特」にはいくつか種類があり、東京~京都間のEX早特には、以下のものが設定されています。このうち、「EX早特28ワイド」と「EX早特21ワイド」「のぞみファミリー早特3」では「のぞみ」指定席が利用できます。
・EX早特28ワイド(28日前まで)11,690円
・EX早特21ワイド(21日前まで)11,820円
・EXのぞみファミリー早特3(3日前まで、2名以上、土休日限定)12,020円
・EXこだまファミリー早特3(3日前まで、2名以上、こだま限定)9,980円
・EXこだまグリーン早特3(3日前まで、2名以上、こだま限定)11,200円
「EX早特28ワイド」は90日前から予約できます。予約期限は28日前までです。
「EX早特21ワイド」は、1ヶ月前から21日前までの予約です。この2種類は価格的に大差なく、「のぞみ」を安く利用できるのが大きなメリットです。
「EXこだまグリーン早特3」は、「こだま」にしか乗れませんが、3日前まで予約可能でグリーン車に乗れますので、出発日が近いならお得感があります。
2人以上で利用するなら、「EXこだまファミリー早特3」が破格値でしょう。「ファミリー」とありますが、家族以外と使うこともできます。土休日で2人以上なら「EXのぞみファミリー早特3」もおすすめです。
EX早特はどこで購入できるのか?
「EX早特」は、東海道・山陽新幹線のインターネット予約サイト「スマートEX」で販売されています。
「スマートEX」は会員制ですが、年会費は無料で、クレジットカードがあれば誰でも登録できます。交通系ICカード(Suica、TOICA、ICOCAなど)があれば、チケットレスサービスも利用できます。
スマートEXサービスを使うと、上記の「EX早特」以外でも、「のぞみ」「ひかり」「こだま」の普通車指定席が通常価格の200円引きで利用できます。
【公式】スマートEX
エクスプレス予約
東海道新幹線には、有料会員制のインターネット予約サービスとして、「エクスプレス予約」もあります。年会費1,100円のクレジット会員にならなければ利用できません。
そのため、ちょっと敷居が高いのですが、通年、どの列車でも、東海道新幹線を割引価格で利用できます。
東京~京都間の「のぞみ」普通車指定席は、13,680円です。
・エクスプレス予約(有料会員限定)13,680円
「エクスプレス予約」の会員になると、では、上記の「EX早特」も利用できます。
自由席に乗る
もうひとつ、新幹線の基本的なルールとして、自由席に乗ると安くなります。上述したように、自由席の価格は13,320円です。これだけで「のぞみ」指定席より約7%も安くなりますので、簡単ですが効果的な格安旅行法です。
・「のぞみ」自由席 13,320円
早めに行ってホームで並べば、自由席でも座れることが多いです。自由席は「のぞみ」「ひかり」「こだま」とも同額です。
なお、GW、お盆、年末年始は「のぞみ」に自由席は連結されていません。「ひかり」「こだま」は、通年で自由席があります。
「ひかり」に乗る
指定席を利用したい場合は、「ひかり」に乗ると「のぞみ」より安くなります。「ひかり」の指定席料金は通常期13,850円です。
・「ひかり」指定席 13,850円
「のぞみ」では東京~名古屋は約2時間10分ですが、「ひかり」では約2時間40分かかります。停車駅によって所要時間が異なります。
株主優待割引
東海道新幹線の運営会社は、JR東海です。JR東海は株主向けの優待券を発行しており、使用すれば、東海道新幹線を安く利用できます。
株主優待割引券(株主優待券)1枚につき運賃・料金が10%割引になります。2枚まで同時使用できますので、東海道新幹線が20%引きで利用できます。
東京~京都では、のぞみ指定席が11,330円、自由席が10,650円です。
・株主優待割引(のぞみ指定席) 11,330円[要株主優待券2枚]
・株主優待割引(のぞみ自由席) 10,650円[同上]
株主優待券は金券ショップなどで購入でき、相場は1枚1,000円程度です。1,000円で入手した場合、「のぞみ」指定席が13,330円、自由席が12,650円となります。
株主優待割引は、グリーン車にも適用されますので、グリーン車利用利用の場合は効果が高いです。
学生割引
東海道新幹線では、学生割引(学割)も利用できます。
学割は、JRから指定を受けた学校の生徒を対象に、JRの乗車券が2割引になるという制度です。中学校、高等学校、大学の学生は、全て学割の対象です。専門学校生も、多くは学割の対象になります。
学割が利用できるのは、片道101km以上、JR線を利用する場合です。東海道新幹線はJR線ですので、片道101km以上で新幹線を利用するときは学割の適用を受けられます。東京~名古屋間は101km以上に該当します。
学割を利用するには、所属する学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」(学割証)が必要です。取得方法は、所属する学校の学生掛などにおたずねください。
東京~名古屋間を、学割で「のぞみ」を利用する際の価格は以下の通りです。
・学生割引(のぞみ指定席) 12,490円[要学割証]
・学生割引(自由席) 11,640円[要学割証]
ぷらっとこだま
東海道新幹線の格安チケットの定番が「ぷらっとこだま」。JR東海ツアーズという旅行会社が出している、片道の旅行商品です。東京~京都が通常期10,790円で、通常価格より約20%も安くなっています。
その名の通り、「こだま」しか乗れません。「こだま」では、東京~京都は約3時間30分くらいかかります。「のぞみ」は約2時間15分ですから、所要時間は約1.7倍です。
・こだま普通車指定席10,790円
前日までに購入しなければならない、JRの駅の窓口では購入できない(JR東海ツアーズのネット販売のみ)、列車変更などができない、といった制限がありますが、設定座席数も多く、使いやすいでしょう。繁忙期には設定されていません。
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JR日帰りツアー
往復の新幹線がセットになった日帰り専用の旅行商品(パッケージツアー)です。JR東海ツアーズが取り扱っています。1名から利用可。「のぞみ」も利用できます。
・新幹線指定席往復で23,000円~31,000円程度
片道あたりなら1万円ちょっとで、「のぞみ」号利用で東京~京都間を日帰り利用できるので、とてもお得です。
日帰り旅行なら、「ぷらっとこだま」よりもこちらがおすすめです。ただし、利用できる列車は限られます。通信可能なスマートフォンが必要です。電子クーポン付き。
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宿泊パッケージツアー
宿泊をともなう旅行の場合、往復の新幹線と宿泊がセットになった旅行商品(パッケージツアー)を使えばお得です。
JTBの「ダイナミックパッケージMySTYLE」、日本旅行の「JR・新幹線+宿泊セットプラン」、近畿日本ツーリストの「スグ旅」、JR東海ツアーズの「EXダイナミックパック」などがあります。
サイト上で予約・決済し、きっぷは新幹線駅構内にある指定席券売機で受け取れます。
・新幹線指定席往復+ホテル1泊で28,000円程度~
最近のホテル代の急騰で、かつてほどの安さではなくなりましたが、新幹線の往復正規価格とそれほど変わらない価格で、宿泊がついてきます。立地や設備のいいホテルだと少し高くなりますが、それでも33,000円程度出せば、そこそこのホテルに泊まれます。
時間帯のいい列車は値段が少し高くなる場合があります。出発前日まで予約でき、一部は当日予約も可能です。
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旅行商品を使う際の注意点
「日帰りツアー」や「宿泊ツアー」などの旅行商品(セットプラン)は、新幹線とホテルを別々に予約するより安く、お得です。
ただし、お得なぶん、デメリットや注意点もあります。以下にまとめてみました。
①予約・購入後はプラン内容の変更ができない
旅行商品(セットプラン)では、予約後にツアー内容を変更することはできません。座席のみ変更できる場合はありますが、列車や日付を変更することはできません。
また、乗車票(きっぷ)の券面区間の途中駅から乗車することや、途中駅で降車することもできません。通常のきっぷなら、券面区間なら途中下車や前途放棄などができますが、旅行商品では、不可とされている場合が多いです。
②キャンセル料が高額になる場合がある
新幹線の通常のきっぷのキャンセル料は、乗車券220円、特急券340円(前日以降は30%)です。スマートEXなどのチケットレス乗車なら、当日キャンセルでも320円です。
これに対し、旅行商品の場合、前日で40%、当日出発前で50%程度のキャンセル料がかかります。
③販売席数に制限がある
旅行商品(セットプラン)で予約できる新幹線の座席数は限られています。一般販売の座席に空席がある場合でも、旅行商品用の座席は売り切れてしまっていることもあります。
ちなみにバスは?
昼行バスと夜行バスがあり、昼行バスならあまり疲れませんし、夜行バスなら時間を有効に使えるというメリットがあります。
東京~京都の高速バスの注意点は、京都市内の発着便が少ないことです。多くの便は東京~大阪線で、途中、京都に立ち寄る形です。そのため、京都の高速バスは京都駅に発着する便と、高速道路上のバス停留所(京都深草)に停まるだけの便があります。
基本的には京都駅発着の便をおすすめします。ただ、京都深草バス停は京阪藤森駅から0.5km、地下鉄・近鉄竹田駅から0.8kmの距離ですので、京都市南部の京阪線沿線に向かう場合などは、京都深草バス停も便利かもしれません。
価格は、JRバスを例に取ると、東京駅八重洲口・バスタ新宿~京都駅・京都深草間の価格が、昼行の「青春昼特急」(4列シート)で2,700円~10,000円。「グラン昼特急」(3列シート)は3,400~12,000円です。
夜行の「青春エコドリーム」(4列)は2,500~12,500円、「グランドリーム」(3列)が4,400~14,500円です。
そのほか、東京~京都間には格安高速バスも多数運行していて、4列シートバスなら3,000円~6,000円程度で見つかります。
おもなバスは、楽天トラベルで予約できます。
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まとめてみると
最後に、まとめてみましょう。新幹線の魅力は、飛行機のような面倒な手続きなく気軽に乗れて、しかも速い、という点です。その魅力を消さない格安きっぷは、「のぞみ」自由席か、EX早特28ワイド、といったあたりでしょうか。
定番だった新幹線回数券は、2022年3月末を以て販売終了となりました。したがって、東京~京都間で、新幹線回数券は使えませんし、金券ショップでも販売されていません。
「こだま」でもOKという方なら、「ぷらっとこだま」もおすすめです。東京~京都間なら3時間半程度なので、ゆっくり座っているうちに到着します。学生なら、学生割引がお得で、列車や席数の制限なく利用できるので便利です。
観光や宿泊を伴う旅行ならツアーも検討しましょう。JTB、日本旅行、近畿日本ツーリスト、JR東海ツアーズなどが、新幹線と宿泊がセットになったプランを販売しています。(鎌倉淳)
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