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横須賀~北九州フェリーの詳細はどうなる? 2021年に新規就航へ!

国内最大級の大型フェリーに

神奈川県横須賀市と福岡県北九州市の間にフェリー航路が開設される見通しとなりました。横須賀市などが発表しました。首都圏と九州を結ぶ新航路について、わかっている情報の詳細を見てみましょう。

SHKライングループが新会社

横須賀~北九州フェリー航路の開設を計画しているのは、新日本海フェリーと阪九フェリーを中心とするSHKライングループです。同グループ内で新会社を設立。横須賀市と協力し、横須賀港と北九州港の間、976kmを結ぶフェリーを2021年春に開設します。日曜日を除く週6便の運航です。

使用船舶は、国内最大級である1万6000トン級のフェリー2隻。おおむね貨物トラックが約170台、乗客約600人が乗船できる大きさです。

新日本海フェリーの敦賀~苫小牧東航路で使用されている「すずらん/すいせん」と同クラスを使用するとのことで、これと同じ性能なら、28ノットで航海する高速フェリーを投入することになります。足の速いフェリーを使うことで、片道20時間30分の所要時間を実現し、1航路を2隻で回すことができます。

すいせん
画像:SHKラインプレスリリース

所要時間は4割短縮

現在、首都圏と九州を結ぶフェリーは、オーシャン東九フェリーのみです。同フェリーは、途中徳島に寄港することもあり、東京~北九州間で約34時間かかっています。これに対し、20時間30分の横須賀~北九州航路なら、所要時間を4割も短縮することになります。

具体的な使用船舶は不明です。需要が読めない新規航路ですので、新造船ではなく、他航路で使っている船を投入するのではないでしょうか。

SHKグループ内で調達するなら、上述の「すずらん/すいせん」か、舞鶴~小樽航路で使われている「はまなす/あかしあ」のいずれかを横須賀~北九州に回し、日本海航路に新造船を導入するのかもしれません。あくまで推測ですが。

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港のアクセスは?

横須賀側の発着地点は横須賀新港です。京浜急行横須賀中央駅から1km程度の位置にあり、徒歩10分程度なので、クルマのない旅行者にも便利です。自動車利用の場合も、横浜横須賀道路につながる本町山中有料道路の出入口から近く、アクセス容易です。

北九州側の発着地は明らかではありませんが、「すずらん/すいせん」級のフェリーが着岸できそうなのは、同市では新門司港のほかに見当たらないので、おそらくは新門司になるのでしょう。

新門司港からは、フェリー各社がJR門司駅や小倉駅に無料連絡バスを運行していますので、新航路も同様になるとみられます。門司駅からバスで約20分です。

運賃は?

このフェリー設立の背景としてあげられているのが、トラックの運転手不足です。ただ、それだけではなく、多様化する観光ニーズに応えることも目的としています。つまり、新航路はトラックドライバーと観光客の両方を意識した価格や仕様になりそうです。

運賃などは未発表ですが、他航路を参考にしてみましょう。新航路と距離、所要時間が似ているのが、敦賀~苫小牧東航路(948km・約20時間)。新航路の設立母体と同じ新日本海フェリーの運航です。

敦賀~苫小牧航路の最低運賃(ツーリストA)は、通常期が9,970円。これと同価格帯にするのなら、横須賀~北九州航路も最低価格が1万円程度になりそうです。

車両航送運賃(3m未満)は、敦賀~苫小牧東航路で通常期28,570円。これと同価格帯なら、横須賀~北九州航路も3万円程度になりそうです。

ただ、現在唯一の首都圏・九州航路を運航するオーシャン東九フェリーでは、東京~北九州の2等旅客運賃が18,000円程度、航送運賃が27,000円程度です。横須賀~北九州航路も、この価格を考慮する可能性があります。

他の交通機関と比較すると、高速バスの「はかた号」が12,000円~、新幹線(東京~小倉・自由席)が21,170円です。格安航空会社LCCのジェットスターの成田~福岡間は、4,790円~。価格や所要時間では、正直なところLCCに対抗できません。

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豪華フェリーの設備を楽しむ

ただ、船には船の楽しさがあります。「すずらん/すいせん」級の船であれば、ツーリストクラスからスイートルームまで船室の種類は豊富。レストランや大浴場、ビデオルーム、ゲームコーナーまで備える豪華仕様となります。

すずらん大浴場
画像:新日本海フェリーウェブサイト

実際の船室仕様は発表されていないので、まだ何とも言えない部分はあります。ただ、20時間級の船が自動販売機のみの営業では寂しいですし、国内最大級の大型フェリーなので、相応の設備にはなるでしょう。

できれば豪華仕様で、のんびり首都圏と九州との旅を楽しめるように願いたいところ。旅行者には新たな旅の選択肢となりそうです。(鎌倉淳)