那覇~久米島に高速船。JR九州「ビートル」を転用、所要1時間に

2024年4月就航めざす

那覇~久米島間に高速船が就航する見通しとなりました。JR九州が日韓航路で使用していたジェットフォイル「ビートル」を転用します。

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新会社を設立

那覇~久米島間は、現在、久米商船が1日2往復でフェリーを運航していて、所要時間は直行便で3時間です。飛行機を使えば35分ですが、正規運賃は1万円以上かかります。

そこへ、新たな交通機関が登場します。地元資本の新会社・久米島オーシャンジェットが、那覇~久米島間に高速船を運航します。船舶は、JR九州が「ビートル」として日韓航路で使用していたジェットフォイル(水中翼船)です。

JR九州ビートル
ぱちょぴ, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

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2024年4月就航へ

琉球新報2023年8月9日付によりますと、同社はすでに7月末にジェットフォイルの購入契約を締結し、整備に着手しています。

運航開始は2023年4月がメド。那覇港~兼城港(久米島)を1日2往復し、運賃は片道6,000円程度です。

飛行機の片道正規運賃(フレックス)が約14,000円、割引運賃が8,000円~9,000円程度なので、高速船の運賃は、飛行機の実勢運賃より3割程度安くなりそうです。

所要時間は高速船が30分ほど余計にかかりそうですが、那覇港は市街地に近く利用しやすいため、就航後は、飛行機から高速船へ旅客が移ることが予想されます。

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実証実験から2年

一方、久米商船のフェリーは片道3,450円ですので、高速船は倍額程度の値付けとなります。所要時間は3分の1になりますが、価格差が大きいため、フェリーから高速船へ移る利用者は限定的かもしれません。

久米島のジェットフォイル導入は以前から計画されていて、2021年9月には実証実験もおこなわれています。2年を経て実現へ動き出したわけで、久米島への旅行が手軽になりそう。

旅行者としても、日韓の国際航路に使われていた船舶に沖縄で乗れるとなれば、楽しみが増えるのではないでしょうか。(鎌倉淳)

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