新幹線のキャンセル料はいくら? JRのきっぷ「払いもどし手数料」のルールまとめ【2020年改訂版】

新幹線のキャンセル料はいくらでしょうか。乗車券220円と指定席特急券340円の計560円が基本、というのはご存じの方も多いと思います。ただキャンセルするタイミングによっても異なりますし、割引きっぷやインターネット購入だと手数料が異なることもあり、意外と知らないこともありそうです。そこで、JRの新幹線キャンセル料のルールをまとめてみました。

なお、ここでは、列車の出発時刻までの、きっぷ使用開始前のキャンセルについて説明します。列車出発後やきっぷ使用開始後、列車運休などによる払いもどしについては触れません。また、「新幹線eチケットサービス」は2020年3月14日スタートです。

広告

JRのきっぷ払いもどしの原則

まず最初に、JRは「キャンセル」という表現をほとんどしません。「払いもどし」という表現を使います。きっぷのキャンセル料とは、JRでいう「払いもどし手数料」に該当します。

JRのルールでは新幹線に関するきっぷの払いもどし手数料の原則は、以下のようになっています。きっぷの使用開始前で有効期間内のキャンセルのケースです。

【新幹線の払いもどし手数料の原則】
・自由席利用 220円(乗車券分)+220円(特急券分)=440円
・指定席利用(出発日の2日前まで) 220円(乗車券分)+340円(特急券分)=560円
・指定席利用(出発前日、当日) 220円(乗車券分)+特急料金の30%

念のために書きますと、「新幹線の料金」とは、乗車券と特急券の価格の合計です。JRでは、乗車券分と特急券分に分けて払いもどし手数料を設定していて、払いもどし時にはその総額がかかります。

shinkansen-osaka

東京-大阪を前日キャンセルすると1,960円の手数料

東京-大阪を例にあげてみましょう。乗車券は8,910円、指定席特急料金は5,810円(通常期)で、総額14,720円です。これを2日前までにキャンセルする場合は、総額560円のキャンセル料で済みます。

前日になると特急料金のキャンセル料が30%の1,740円となり、乗車券分とあわせて1,960円がキャンセル料の総額となります。乗車券・特急料金の総額14,720円からみると、約13%のキャンセル料という計算になります。

広告

スマートEX

ここまでは正規運賃・料金で購入した、紙のきっぷの話です。インターネットで購入したきっぷの場合は、少しルールが異なります。

利用者の多い、JR東海・西日本の「スマートEX」を例に挙げてみます。交通系ICカードを使って乗車予定の場合、キャンセルすると1席につき320円が払いもどし手数料として請求されます。指定席も自由席も同じです。

紙のきっぷを受け取って利用する場合も同じです。きっぷの受け取り前でも受け取り後でも、320円です。「早特」商品でも同額です。

スマートEXのキャンセル料320円は、乗車券分と特急料金分を含んだ手数料の総額ですので、紙のきっぷの正規価格のキャンセル料(560円)より安いです。

新幹線eチケットサービス

JR東日本・北海道・西日本(北陸新幹線)の「新幹線eチケットサービス」もスマートEXと基本的なルールは同じです。指定席1席につき320円の払いもど手数料となります。異なるのは、新幹線eチケットサービスでは、自由席の払いもどし手数料が不要なことです。

新幹線eチケットサービスの割引きっぷでも同じです。「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」を払いもどす場合も、1席につき320円です。

ただし、「トクだ値」を新幹線eチケットで予約して紙のきっぷを受け取って乗車する場合、きっぷ受け取り後の払いもどしは、原則として発売価格の割引率分の払いもどし手数料と定められています。15%割引の場合は15%の払いもどし手数料がかかります。

「お先にトクだ値」なら30%割引の場合もありますので、そうなると手数料は高くなります。「お先にトクだ値スペシャル」だっともっと高額ですね。

例をあげると、「はやぶさ」の東京-新青森間の「お先にトクだ値」は25%割引で13,240円です。これをきっぷの受け取り後にキャンセルすると、手数料は販売額の25%で3,310円にもなります。

きっぷの受け取り前なら当日キャンセルしても320円で済みます。ですから、急な予定の変更に備えて、「トクだ値」はきっぷの受け取りの必要のない交通系ICカードで乗車するか、紙のきっぷを当日受け取るようにしたほうがいいでしょう。

広告

スーパー早特きっぷ

最近は、新幹線に乗れる紙の割引きっぷは減りましたが、インターネットで予約して、紙のきっぷを受け取る割引きっぷは数多くあります。例として、山陽新幹線を代表する割引きっぷ「スーパー早特きっぷ」を見てみましょう。「スーパー早特きっぷ」の払いもどし手数料は以下のように定められています。

・きっぷの受け取り前 220円(乗車券分)+340円(特急券分)=560円
・きっぷの受け取り後、出発3日前まで 同上
・きっぷの受け取り後、出発前日、当日 220円(乗車券分)+特急券分の30%

要するに、基本ルールは上記【新幹線の払いもどし手数料の原則】と同じですが、きっぷの受け取り前は出発前日・当日でも560円で済むのが大きな違いです。つまり、乗車直前にきっぷを受け取るようにしたほうが、キャンセル料のリスクを減らせるわけです。

ややわかりにくいのが、「乗車券分」と「特急券分」についてです。スーパー早特きっぷは乗車券と特急券がセットで価格が設定されていますが、「乗車券分」と「特急券分」の内訳があります。きっぷ受け取り後の前日・当日払いもどしの場合は、この「特急券分」に30%の手数料がかかります。

たとえば、「スーパー早特きっぷ」の新大阪~博多間は、10,480円です。このうち乗車券分(運賃相当額)は6,360円、特急券分(指定席特急料金相当額)は4,120円となっています。したがって、きっぷの受け取り後、前日、当日の払いもどし手数料は、以下のようになります。

乗車券分220円+特急券分(4,120円×0.3=1,230円)=1,450円

あわせて、約13%の払い戻し手数料となります。

ここまでお読みになってわかるように、新幹線の「早特きっぷ」などの割引きっぷの払いもどし手数料は、通常のきっぷとほとんど変わりありません。飛行機の「早割」などに比べれば良心的な手数料設定といえます。

広告

だいたいルールは一緒

他にもJRの割引きっぷの払いもどしのルールを確認してみましたが、だいたいルールは一緒です。紙のきっぷは出発2日前までにキャンセルすれば片道560円程度のキャンセル料で済み、ネットのきっぷは受け取り前にキャンセルすれば320円~560円程度のキャンセル料で済みます。

ところが、出発前日になったり、きっぷを受け取ったりすると、特急券のキャンセル料が30%になることが多いです。新幹線のきっぷを購入する際は、この大原則を頭に入れておきましょう。

バラ売り回数券は払い戻せない

金券ショップで購入した格安チケットはどうでしょうか。格安チケットの種類にもよりますが、多くの人が利用している新幹線回数券のバラ売りは、1枚単位での払いもどしはしてもらえません。

新幹線回数券は、販売時の枚数(だいたい6枚綴り)が全て未使用の場合のみ払いもどしができます(手数料220円)。

1枚でも使ってしまうとJRの駅窓口では払い戻せませんが、未使用分が残っているなら、金券ショップで買い取ってもらうことは可能です。買い取り価格は店により異なります。

クレジットカードでの払いもどしは?

最後に、クレジットカードで新幹線チケットを購入した場合について説明しておきましょう。以前は、JR窓口でクレジットカードで購入したきっぷの払いもどしは、発売会社の窓口でしか取り扱ってもらえませんでした。

この扱いは2013年に変更になり、JR他社でカード購入したきっぷも、原則としてその場で払いもどせるようになっています。ただし、きっぷの種類によっては払いもどせないものもあるようです。また、旅行会社で購入したきっぷやツアーチケットの場合も、この限りではありません。

クレジットカードで購入したきっぷを払いもどす際は、購入額をクレジットカード会社を通じて返金し、別途手数料を請求する、という手順を踏みます。そのため、手数料相当額を払いもどし窓口で新規決済することになります。「払いもどしに行ったのに、新たにクレジットカードで支払いする」ので違和感がありますが、後日、きちんと購入額が返金されるはずです。(鎌倉淳)

広告