ANAのプレミアムクラスがスカイマークより安い? 株主優待券相場の暴落がもたらした逆転現象

年末年始は航空券が高くなる時期ですが、今年はちょっとした「異変」が起きています。なんと、予約する日によっては、ANAのプレミアムクラスのほうが、スカイマークより価格が安い、という逆転減少が発生しているのです。

たとえば、12月29日の羽田発福岡行き。午前中のほとんどの便でスカイマークの割引運賃は売り切れ。利用しやすい時間帯で購入できるのは30,900円の普通運賃だけです。

いっぽうのANA。同じく12月29日の羽田発福岡行きのプレミアムクラスには、午前中でもまだ空席便がいくつかあります。これらプレミアムクラスは、「プレミアム株主優待割引」で予約することができます。価格は24,620円。プレミアム株主優待割引を受けるにはANAの株主優待券が必要ですが、金券店やネットオークションで誰でも手に入れることができます。その相場は、現在5,200円程度(東京)。つまり、合計29,820円で、ANAのプレミアムクラスに乗ることができるのです。スカイマークより1,000円ほど安いですね。

ANA株主優待券
画像:ANAホームページ

こうした奇妙なことが起こる原因は、ANAの株主優待券が暴落していることにあります。ANAは2012年7月に10億株もの巨額公募増資を行っており、株主優待券の発行枚数が激増。さらに、LCCの普及により、株主優待券の需要が落ち込んだこともあって、2013年3月末以降の株主に割り当てられた株主優待券がだぶついているのです。その結果、金券店での株主優待券価格が歴史的な安値に低迷しています。

ANAのプレミアム株主優待割引は、プレミアム運賃の約45%割引(羽田・福岡線)と破格。株主優待券相場の価格低迷と、プレミアム株主優待券の破格の割引率があいまって、繁忙期にはとてもお得な運賃となっています。スカイマークと比べる以前に、同社の普通席の「旅割21」と実質的にほぼ同水準の価格。プレミアム株主優待割引は、旅割と違って変更・取消も可能。したがって、どう考えても「旅割」より「プレミアム株主優待」のほうが魅力的です。

スカイマークとの比較に戻ると、格安で知られる同社といえども、年末年始の繁忙期は普通運賃の価格を高めに設定しているうえに、割引運賃の座席数も絞っています。そのため、割引運賃がすべて売り切れになっている便が多くなっており、ANAプレミアムクラスとの「価格逆転現象」を許す結果をもたらしています。よしんば割引運賃が残っていたとしても、スカイマークの年末年始の最安値「フリー7」ですら、羽田~福岡の価格は24,900円。それなら、あと5,000円足して「ANAのプレミアム株主優待」のほうがいいのではないか、と思えてしまいます。

年末年始は空港も機内も混雑しますから、プレミアムクラスの快適性は閑散期以上に価値があります。まだ予約していない人は、早めに座席と株主優待券を押さえてはいかがでしょうか。

上記は羽田・福岡線を例に取りましたが、他のANA路線でも、プレミアム株主優待割引が設定されていれば、同じ手法が使えるのは言うまでもありません。また、株主優待券は、これから年末年始が近づくと値上がりする可能性がありますので、入手はお早めに。

なお、ANAのプレミアム株主優待割引は、プレミアムクラスの予約画面で検索しないと項目が表示されません。普通席の予約画面ではプレミアムクラスは定価しか表示されませんのでご注意を。

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