どんどん増える新千歳空港の発着枠。最大3割の増枠も視野。でも札幌のホテルは足りるの?

新千歳空港の発着枠の1時間あたりの上限が、この夏、期間限定で現在より5回多い37回に引き上げられます。夏の観光シーズンのピーク時に、国内外の航空会社から乗り入れ要望が殺到しているためです。今回は試験的な増枠で、遅延の発生状況などを調査した後、恒久的な発着枠拡大をする見込みです。

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2016年秋にも恒久増枠へ

発着枠拡大が実施されるのは、2015年7月25日と8月8日~16日です。今回の増枠対象は臨時便とチャーター便が対象で、定期便は含まれません。年末年始にも同じ取り組みを行い、運用に問題がないかを確認します。問題がなければ、2016年秋にも定期便の発着枠拡大につなげる考えとのこと。2016年~2017年冬ダイヤから定期便の増便が期待できそうです。

新千歳空港の発着枠は1992年に1時間最大24回と決められていました。その後1996年に28回、2000年に30回、2012年に32回と、順次拡大してきています。今回、1時間あたり5回も一気に増えれば、過去最大の増枠となります。

新千歳空港は日中の発着枠がすでに満杯に近く、乗り入れを希望する航空会社が就航を諦めるケースが相次いでいます。1時間あたり5回の増枠が実現すれば、とくに海外からの航空会社の増便が期待できそうです。

2016年秋の増枠がどの程度と決定されるのかはわかりませんが、将来的には最大42回までの増枠を視野に入れているそうです。実現すれば現在より3割増です。

新千歳空港

札幌のホテルは今でも取りにくい

それはいいのですが、現状ですら、夏のピークシーズンの札幌のホテルは予約が取りづらくなっています。さらに海外からの観光客が増えれば、道央のホテルは明らかな不足になるでしょう。

仮に1日20便の航空便が増えたとして、1便の旅客を200人とすると、1日あたり4000人の旅行者が増えることになります。1時間あたり42回の増枠が実現すれば、もっと多くの旅行者がピークシーズンの北海道に殺到することでしょう。

増枠をして多くの旅行者が北海道を訪れるのは素晴らしいことですが、対応する宿泊施設の充実も望みたいところ。高級ホテルからドミトリーのゲストハウスまで、多彩な旅行者に対応する施設ができるといいですね。

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