北陸新幹線の新大阪延伸について、小浜・京都ルートの桂川案で決着しそうです。工期は26年と見積もられていて、最速でも開業は2050年代となります。ただ、財源などの問題は解決しておらず、本格的な着工や、開業時期は見通せません。
今国会中に最終決定
北陸新幹線の敦賀~新大阪間の延伸をめぐり、自民党と日本維新の会による与党整備委員会が2026年7月10日に開かれました。
国土交通省が実施した調査結果を基に、維新は、小浜・京都ルートの桂川案と米原ルート(乗り入れ)の2案を提案しました。自民は、一度決定した小浜・京都ルートの維持を提案し、桂川案と南北案の両案を推しました。
最終的な結論は見送られましたが、両党がともに提示した桂川案が有力候補とみられています。今後、17日までの今国会会期中に、最終決定する予定です。

「閣議決定の見直し」に至らず
決定は先送りされましたが、最終的には桂川案に着地することになりそうです。
維新の会の前原誠司共同委員長は、調査を開始する際に、「50年前の閣議決定にとらわれない」方針を明らかにしていました。50年前の新幹線整備計画の閣議決定にとらわれないことは、小浜経由を見直すことを意味しますので、湖西ルートの推薦に含みを持たせていたといえます。
しかし、最終的には閣議決定の範囲内にあるルートを提案しました。国交省の試算で、湖西ルートが高めに見積もられたことが理由でしょうか。

課題は残る
ただ、桂川案といっても、小浜・京都ルートは2016年の決定から10年を経て、なお着工に至っていないルートです。なかなか着工できないのは、環境面や財源面で課題があるからです。
桂川案は京都市中心部を経由しないため、地下水など一部の環境問題は解決できますが、京都府北部の建設発生土の処分など、未解決の問題は残されています。
また、建設費の分担についても曖昧なままです。とくに京都市は過度な財政負担について受け入れられない姿勢を示していますが、京都の負担だけを軽減できるかといえば、そう簡単な話にはならないでしょう。
主な財源となる新幹線貸付料も、北海道新幹線札幌延伸に前倒しで使われていて、北陸新幹線に回せる余裕は限られています。

開業は2050年代
桂川案は地下50mと深い位置に建設することもあり、工期は26年程度が見込まれています。財源を確保して、速やかに着工できたとして、開業は2052年度となる計算です。
現時点では、本格的な着工を裏付ける財源がないため、実際はもっと遅くなる可能性が高いでしょう。仮に今年度中に「着工」したとしても、形式的なものにならざるをえず、開業時期は見通せません。
今後の手続きがすべてスムーズに進み、財源問題に手立てが打たれたとして、2050年代に開業できるかどうか、というところでしょうか。それまでは、敦賀終着が続くことになります。(鎌倉淳)




















