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成田空港の鉄道アクセス強化、政府が本腰。骨太方針に明記、国策として支援へ

京成複線化や新ライナー構想も前進へ

政府は6月30日にとりまとめた「骨太の方針2026」原案に、成田空港の機能強化と、道路・鉄道アクセス整備を推進する方針を盛り込みました。空港施設だけでなく、アクセス鉄道も国家戦略として位置づけたことで、京成電鉄による空港アクセス強化や、新たなライナー特急の実現に向けた動きが加速しそうです。

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「鉄道アクセス整備」を明記

政府がとりまとめた「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針)の原案では、成長投資を支える基盤として、「成田空港の機能強化、道路・鉄道アクセス整備」を明記しました。

成田空港では、第3滑走路の整備などにより、年間発着回数を現在より大幅に拡大する計画が進められています。発着枠増加による旅客の増加に対応するには、鉄道アクセスの輸送力増強が不可欠で、今回の骨太方針は、その方向性を改めて示したものといえます。

京成スカイライナー

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京成線の輸送力増強

鉄道アクセス強化の中心となるのは京成電鉄です。

京成電鉄の「スカイライナー」は、日暮里~空港第2ビル間を最速36分で結んでいます。ただ、空港付近には単線区間が残り、列車本数を増やす上でのボトルネックとなっています。

このため、空港付近の複線化は以前から検討課題となっていましたが、京成電鉄では、空港の拡張に備えて、2030年代後半までに複線化することを明らかにしています。さらに、新鎌ヶ谷駅~印旛日本医大駅間については、複々線化の検討も進めています。

実現すればスカイライナーやアクセス特急の増発、ダイヤの柔軟化、遅延の抑制などにつながると期待されています。

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成田空港~押上間の新ライナー構想

また、京成電鉄は、成田空港~押上間を結ぶ新たな有料特急(ライナー)を導入する方針も明らかにしています。

現在のスカイライナーは日暮里・京成上野方面を結ぶ系統ですが、新たなライナーは押上駅に発着します。日本経済新聞電子版(7月3日付)によれば、この新型ライナーが2030年代に都営浅草線や京急線に乗り入れ、品川や羽田空港にまで順次、直通運転する計画もあるそうです。

押上方面へのライナーが実現すれば、都心東側へのアクセス改善に加え、都営浅草線・京急線方面からの接続が改善します。羽田空港まで延伸すれば、両国際空港をつなぐ、新たなアクセスサービスとして機能するでしょう。

「骨太の方針2026」では、成田空港以外についても、「国際空港アクセス鉄道」の整備を盛り込みました。こうした羽田空港への鉄道ネットワーク強化も、その対象に含まれているとみられます。

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「新しい成田空港」に向けて

政府は訪日外国人旅行者数6,000万人時代を見据え、「新しい成田空港」の実現を掲げています。

空港容量が拡大しても、アクセス交通が追いつかなければ利便性は十分に向上しません。その意味で、鉄道アクセスの強化は滑走路整備と並ぶ、重要なインフラ投資です。

京成線空港付近の複線化や複々線化、スカイライナーの増発、成田空港~押上間の新ライナー導入、さらには羽田空港方面との直通ネットワーク強化。今回の骨太方針は、こうした個別の鉄道計画を国策として位置づけ、整備を支援する政策的な土台となるでしょう。

おりしも、7月6日には、「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」の第4回検討会が開催され、最終とりまとめが公表される予定です。「骨太の方針」と、検討会とりまとめを踏まえ、成田空港への鉄道アクセス整備の事業化が加速しそうです。(鎌倉淳)

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旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。