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海外旅行のネット予約は7割に。20代女性はフリープランを活用、エアオンリーがお好きなのは40代男性

2016年に入り、海外旅行が復調してきました。4か月連続で対前年比増。一方、主要旅行会社のパッケージ商品の取扱人数は前年割れが続いています。こうした状況を受けて、JTB総合研究所が2016年の海外旅行動向について緊急調査を実施。その結果が発表されました。

調査結果から見えてきたのは、中高年旅行者がインターネット予約に傾斜していること。一方で、若い旅行者は意外と店舗を利用しています。航空券だけ予約して海外にふらり出かける人の割合が高いのは、40代男性でした。

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アジアへの旅行者が急増

まず、方面別の調査ですが、2016年はアジアへの旅行者が急増しています。全体のシェアで過半数を占めていて、なかでも韓国が11.9%とアジア各国で首位、前年比でも急速に復調しています。台湾9.6%、タイ6.6%と続き、タイの伸び率も高いです。

一方で、ヨーロッパやハワイ旅行の割合が減少しました。ヨーロッパが15.0%、ハワイが13.2%です。LCCの急拡大により、アジア方面の旅行が手軽で行きやすくなったことでアジア方面への旅行者が増えた一方、円安で欧米方面の旅行に二の足を踏む人が増えたのかもしれません。

海外旅行の行き先

自由旅行が75%

旅行の形態をみると、「フリープラン」が 38.9%と最も高く、次いで「FIT」(個人で航空券やホテルを別々のサイトや店舗で予約購入した旅行)の 21.2%が続きます。「ダイナミックパッケージ」が7.7%、「航空券のみの予約」が7.5%です。これら4つがいわゆる「自由旅行」に分類されますが、合わせて75.3%になります。

「添乗員付きパッケージツアー」などのいわゆる団体旅行の総計は24.7%。この割合が高いかどうかはなんともいえませんが、筆者としては「まだまだパッケージツアーも健在」という印象です。

海外旅行の形態

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「行き当たりばったり派」は男性40代?

性別・年齢別に見てみると、若い人ほどフリープランの比率が高く、29歳までの女性では53.8%に達します。30代~50代にかけて FITの割合が高くなり、60歳以上では添乗員付きのパッケージツアーの割合が上昇します。

「航空券のみ予約」、いわゆる「エアオンリー」が、男性40代で13.3%と高いことも注目です。40代はいわゆる「バックパッカー世代」ですが、ホテルの予約をしない「行き当たりばったり」の旅を、年を重ねても愛し続けているのかもしれません。

年齢別形態

ウェブサイト申込みが7割に

旅行の申込先は、ウェブサイトでの申込みが 69.1%で、前年から10%も増加しています。この調査はインターネットで行われたものなので、ウェブ経由の申込が多いのは当然ですが、それを考慮しても、旅行のネット予約が一般的になっていることを示しています。

店舗で申し込む割合は、15~29歳女性が 33.9%と最も高く、同男性も比較的高く23.6%となっています。一方、最も低いのは60 歳以上の女性で11.5%です。若い世代で店頭申込みが多い一方で、中高年はネット予約に傾斜しているわけです。

若い世代の店頭申込が多い理由のは、旅慣れていないので十分な説明を聞きたいから、という理由が挙げられます。ただ、それだけではなく、若い世代ではパソコン利用者が減っていて、スマホでは海外旅行の申込に不安を覚える、という事情があるのかもしれません。

海外旅行申込先

中高年が店頭申込みをし、若者はウェブを活用するというイメージもありますが、現実は異なるわけです。インターネットが普及して20年、中高年といえどウェブに慣れていますし、旅行経験が豊富なのも中高年ですから、当然と言えば当然かもしれません。

40代は航空会社のウェブサイトがお好き?

海外旅行の申込みをした会社では、旅行会社(JTB、H.I.S.、Knt!、日本旅行、阪急交通社の合算)が49.1%、オンライン旅行会社(楽天トラベル、エクスペディアの合算)が11.9%、航空会社が16.6%となりました。

20代以下は店舗系の旅行会社利用率が高く、男性60.6%、女性58.5%。6割ほどが使っていることになります。

海外旅行申込会社

一方、40代は航空会社での申込率が他の年代に比べて高く、女性が27.1%、男性が26.7%となっています。40代は男女とも、航空会社のウェブサイトで航空券を購入する人が、他の年代に比べて多いようです。

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会社員の海外旅行は40%程度

この調査は2016年5月16日~5月20日に、全国15~79歳の男女にインターネットで行われました。調査対象者は2014年1月以降に海外旅行をした3,399名で、うち2016年1~5月の海外観光旅行経験者は1,157名、海外ビジネス渡航者は192名です。

調査は2016年1月~5月の旅行に対するものですから、最大の旅行シーズンである夏休み旅行は含まれていません。

職業は会社員・公務員が40.3%、専業主婦(主夫)が22.4%、パート・アルバイトが12.4%、学生4.0%と続きます。会社員・公務員の40%が多いのかはなんともいえませんが、勤め人もがんばって旅しているのだなあ、と筆者は感じました。

海外旅行職業

金持ちほど海外旅行するとは限らない?

年収も公表されており、世帯年収は400万円未満が25.0%、400~600万円が21.5%、600~800万円が14.5%、800~1,000万円が8.9%、1,000万円以上が9.4%となっています。無回答、わからないが20.8%です。

海外旅行年収

一方、厚生労働省「国民生活基礎調査の概況(2014年)」によりますと、日本の1世帯の所得は、平均528万円、中央値は415万円です。所得400万円未満が48.2%、400~600万円が18.6%、600~800万円が13.3%、800~1,000万円が8.7%、1000万円以上が11.3%です(2014年調査)。

年収と所得は異なります。また、インターネット調査と国民生活基礎調査では、正確性の水準も異なります。そうした前提を踏まえたうえですが、世帯年収の低い人ほど海外旅行の機会が少ないことは明確に現れているとみていいでしょう。

一方で、「金持ちほど海外旅行をする」とも言い切れないようです。一定以上の所得がある場合、海外旅行をするかしないかは、趣味の問題にすぎない、ということなのでしょうか。(鎌倉淳)

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