本州~北海道、フェリー全航路まとめ【2024年版】 所要時間と価格、格安利用術を徹底紹介!

大間から名古屋まで

本州と北海道の間にはさまざまな会社のフェリーが就航しています。全てのフェリー航路と所要時間、価格、格安利用術などを比較しながらまとめてみましょう。

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6社13航路

まずは、本州~北海道間のフェリー航路を一覧表にしてみました。6社13航路があります。

旅客運賃はオフシーズンの最低運賃、車両運賃は4m~5mの乗用車の最低運賃を示しています。いずれも時期により価格は大きく変わります。運航本数は1日あたりの標準的なスケジュールを示していて、路線により週1回程度の運休日があります。また、時期により減便や増便がおこなわれることもあります。

本州・北海道間のフェリー全リスト
航路 運航会社 所要時間 運航
本数
旅客
運賃
車両
運賃
大間
函館
津軽海峡
フェリー
1時間30分 2往復 2,320円 15,800円
青森
函館
津軽海峡
フェリー
3時間40分 6往復 2,860円 19,760円
青森
函館
青函
フェリー
3時間50分 8往復 2,200円 17,500円
青森
室蘭
津軽海峡
フェリー
7時間 1往復 5,090円 24,550円
八戸
苫小牧
シルバー
フェリー
7時間30分 4往復 6,000円 28,000円
仙台
苫小牧
太平洋
フェリー
15時間 1往復 9,500円 29,500円
大洗
苫小牧
商船三井
フェリー
18時間 2往復 9,500円 34,000円
名古屋
苫小牧
太平洋
フェリー
40時間 1往復 12,300円 38,900円
秋田
苫小牧
新日本海
フェリー
10時間30分 1往復 5,600円 22,200円
新潟
苫小牧
新日本海
フェリー
20時間 1往復 8,500円 25,500円
新潟
小樽
新日本海
フェリー
16時間30分 1往復 8,500円 25,500円
敦賀
苫小牧
新日本海
フェリー
20時間30分 1往復 12,000円 37,500円
舞鶴
小樽
新日本海
フェリー
21時間 1往復 12,000円 37,500円

※運賃は大人1人の最安クラスの最低価格を表示。クラスや季節により変動する。車両は4m~5mの乗用車。
※運航本数は1日あたりの標準的な数字。路線により欠航日あり。

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多彩な航路

最も所要時間が短いのが青森県の大間と北海道の函館を結ぶ航路。わずか1時間30分です。もっとも所要時間が長いのが名古屋~苫小牧間で40時間です。

運航本数が多いのは青森~函館間で、2社あわせて1日14往復が運航しています。

順にご紹介していきましょう。なお、運航本数は時期により異なります。また、各航路とも学割や往復割引があり、だいたい10~20%オフとなっていますが、原則として記載は省略しました。乗用車運賃は4m~5mの金額を表示していて、旅客1名を含みます。

大間~函館

最も短い航路が、津軽海峡フェリーの大間~函館間。「ノスタルジック航路」の愛称があり、下北半島先端の大間〜函館を毎日2往復しています。所要時間は1時間30分です。

使用船舶は2013年建造の大函丸で、1,912トンの中型船です。大部屋のカジュアルシートが主体で、旅客運賃は2,320円~3,130円。乗用車運賃は15,800~21,670円です。インターネット予約で10%の割引があります。

どちらかと言えば地元住民向けの航路ですが、旅行者としても、下北半島を観光した後、北海道に渡るというルートを組み立てるのに役立ちます。

大間港は高速道路から離れていて、アクセスが便利ではないので、たんに本州から北海道へ渡るのには、あまり向かない航路です。

大函丸
画像:津軽海峡フェリー

 
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青森~函館

本州~北海道間のメイン航路といえるのが、青森~函館間航路です。津軽海峡フェリーと青函フェリーが運航しています。所要時間はいずれも3時間40〜50分です。

両者の違いをおおざっぱにいうと、津軽海峡フェリーが旅客主体の大型フェリー、青函フェリーが貨物主体の中型フェリー、という点です。船内設備は津軽海峡フェリーが充実していて、価格面では青函フェリーが安いです。

津軽海峡フェリーはスタンダードクラスで旅客が2,860円~3,850円、青函フェリーは2等で2,200円~2,700円です。乗用車は津軽海峡フェリーが19,760円~27,100円。青函フェリーが17,500~21,500円です。

津軽海峡フェリーは、インターネット予約で10%割引になります。

青函フェリーは、ウェブサイトで「割引クーポン」を印刷して窓口購入時に提示すれば、割引を受けられます。割引率は時期や対象により異なりますが、10%~20%程度です。

使用船舶は、津軽海峡フェリーは9,000トン級、青函フェリーは3,000トン級です。

津軽海峡フェリー
津軽海峡フェリー

青函フェリー
青函フェリー

どちらも同じ「青函航路」ですが、雰囲気はだいぶ違います。ゆったりした船旅を味わいたいなら津軽海峡フェリー、安く移動するのに徹するなら青函フェリー、という使い分けになるでしょうか。

函館港のフェリーターミナルも異なり、津軽海峡フェリーはJR七重浜駅から1.5km。青函フェリーはJR五稜郭駅から約2kmです。青森港のフェリーターミナルは両者ほぼ同じ位置にあり、いずれも青森駅から約3km程度です。

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青森~室蘭

2023年10月開設の新航路。9,000トン級のブルーマーメイドが1日1往復しています。青森発が日中便、室蘭発が夜行便で、所要時間は約7時間です。

運賃は5,090円~6,160円。乗用車の航走料金は24,550~29,700円です。

室蘭側のターミナルはJR室蘭本線室蘭駅より徒歩約15分と、鉄道アクセスは良好です。夜行便は青森港に3時頃に到着するので、夏場なら青森駅まで3kmほど歩けば、始発列車に間に合います。

津軽海峡フェリーブルーマーメイド
画像:津軽海峡フェリー

 

八戸~苫小牧

川崎近海汽船「シルバーフェリー」が八戸~苫小牧を毎日4往復しています。所要時間は7時間30分。

使用船舶は9,000トン級で、2等から特等まで6種類の船室から選べます。レストランや浴室など、船内設備も充実しています。

本州側と北海道側の両方で高速道路アクセスがいいので、トラックによく使われる航路です。所要時間は8時間で、夜行便も人気があります。

旅客運賃は2等で6,000円。乗用車は28,000円。季節変動がないのが特徴で、オフシーズンの乗用車運賃は、大洗航路と差が小さい場合もあります。

安く乗るには、インターネット予約で、10%の割引となります。旅客向けには高速バスとのセット券として「なかよしきっぷ」があります。青い森鉄道とのセットきっぷは「てつなかきっぷ」です。価格は以下の通りです。

▽札幌・八戸なかよしきっぷ 6,500円
▽札幌・盛岡なかよしきっぷ 8,400円
▽青森・苫小牧てつなかきっぷ 7,200円

シルバーフェリー「シルバープリンセス」
シルバーフェリー「シルバープリンセス」

 
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仙台~苫小牧

太平洋フェリーが毎日運航しています。所要時間は15時間です。

使用船舶は15,000トン級と13,000トン級で、2等からロイヤルスイートまで、最大9種類の客室があります。船内設備としては、レストラン、大浴場、ラウンジ、カラオケ、ゲームコーナーなどを備えます。

運賃は2等で9,500円~12,400円。乗用車運賃は29,500円~40,000円。期間が4つに分かれていて、時期による価格変動が大きいですが、最低ランク(A期間)が圧倒的に長いです。安く乗るには、インターネット予約やJAF会員割引で、A期間(閑散期)は10%の割引となります。

東北南部から北海道へ快適に旅行できるフェリーです。

大洗~苫小牧

商船三井フェリー「さんふらわあ」が大洗~苫小牧を毎日2往復運航しています。所要時間は18時間です。首都圏と北海道を結ぶメイン航路として知られています。

両港を19時ごろに出発する夕方便と、深夜1時ごろに出発する深夜便があります。一般旅行者に適しているのは夕方便でしょう。目的地に14時ごろに着くので、その日の宿泊地に余裕を以て到着できます。

使用船舶は夕方便が13,000トン級、深夜便が11,000トン級です。設備が豪華なのは夕方便で、レストラン、大浴場、キッズランド、ゲームコーナー、ドッグランなどを備えます。深夜便にはレストランやキッズコーナーなどはありません。

客室は、夕方便がツーリストからスイートまで6種類あります。深夜便はカジュアルとデラックスの2種類のみです。最安値の船室であるツーリストは、夕方便にしかありません。

運賃は、適用期間が5段階に細かく分かれているのが特徴で、季節により価格の差が激しいです。

ツーリストクラスの旅客運賃が9,500円~21,000円。乗用車は34,000円~49,000円です。

安く乗るには、インターネット予約で5%の割引になります。また、フェリーと高速バスがセットになった、「パシフィックストーリー」というプランがあり、東京駅~札幌駅間が9,900~20,000円となっています。

商船三井フェリーには株主優待券があり、1枚で5,000円の割引になります。金券ショップなどで購入できるかもしれません。

商船三井フェリーさんふらわあだいせつ
商船三井フェリーさんふらわあだいせつ

 
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名古屋~苫小牧

上述の「仙台~苫小牧」の太平洋フェリーが、隔日で名古屋まで運航しています。所要時間は約40時間で、現時点で国内最長航行時間のフェリーです。19時に出発して、到着は翌々日の11時。2泊3日かかります。

使用船舶は15,000トン級です。2等からロイヤルスイートまで、最大9種類の客室があります。船内設備としては、レストラン、大浴場、ラウンジ、カラオケ、ゲームコーナーなどを備えます。

運賃は2等で12,300円~16,100円。乗用車運賃は38,900円~54,400円。期間が4つに分かれていて、時期による価格変動が大きいですが、最低ランク(A期間)が圧倒的に長いです。安く乗るには、インターネット予約やJAF会員割引でA期間(閑散期)は10%の割引となります。

時期により「早得」などのバーゲンチケットがあり、28日前までの予約で、旅客が最大50%割引、乗用車が最大30%割引になります。オフシーズンのみ、座席数限定の設定です。

途中、仙台に寄港することもあり、所要時間が長く実用面ではやや難がありますが、距離のわりに低価格です。2泊3日の船旅を楽しむつもりなら良い旅になるでしょう。

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新日本海フェリーの航路

ここから先は、日本海側のフェリーで、すべて新日本海フェリーの航路です。本州側が秋田、新潟、敦賀、舞鶴の4港で、北海道側が小樽と苫小牧東の2港です。関西(舞鶴・敦賀)と北海道(小樽・苫小牧)は、どちらも同じ運賃となっています。

小樽港は南小樽駅から約1.6kmと近く、小樽駅や小樽築港駅からのバス便もあることから、乗用車なしの旅行者にも利用しやすいです。

苫小牧東港は日高線の浜厚真駅まで1.6kmと近いですが、列車の運行本数は少ないです。港から南千歳駅までの連絡バスがあります。

新日本海フェリーは全体として手頃な価格で利用できますが、割引運賃は少ないです。インターネット割引はなく、安く乗るには往復割引(10%)や学生割引(20%)といった一般的な割引しかありません。

家族旅行の場合は「家族割」、55歳以上には時期により「GOGO割」(15%~25%割引)が設定されています。

2024年6月1日から運賃が改定されます。以下では、改定後の運賃を掲載しています。

新日本海フェリー「はまなす」
新日本海フェリー「はまなす」

 
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秋田~苫小牧

新日本海フェリーが週6往復運航しています。新潟~苫小牧東間のフェリーが、秋田に立ち寄る形です。所要時間は10時間30分で、秋田発が日中便、苫小牧発が夜行便です。

使用船舶は、18,000トン級の大型フェリーで、レストラン、カフェ、大浴場、コンファレンスルーム、ゲームコーナーなどを備えます。

客室はツーリストJからスイートまで8種類あります。大部屋のツーリストJも含めて、ベッド・スペースは指定されています。

ツーリストJの旅客運賃は5,600円~8,800円。乗用車運賃(5m未満)は22,200円~30,600円です。

秋田港へは秋田駅から連絡バスがあります。

新潟~苫小牧

新潟~苫小牧東を週6往復運航しています。一部を除き、途中で秋田に寄港します。そのため所要時間は長めで、約20時間かかります。秋田発が日中便、苫小牧東発が夜行便です。

使用船舶は、秋田~苫小牧航路と同じで、船内設備や客室も同じです。

ツーリストJの旅客運賃は8,500円~13,000円。乗用車運賃は25,500円~36,500円です。

新潟港へは、新潟駅から連絡バスがあります。

新潟~小樽

新日本海フェリーが週6便運航しています。所要時間は16時間30分です。

使用船舶は14,000トン級で、レストラン、カフェ、大浴場、チルドレンルーム、ゲームコーナーなどを備えます。

客室はツーリストCからスイートまで9種類あります。最安値のツーリストCも含めて、全てベッドが備えられています。

ツーリストCの旅客運賃は8,500円~13,000円。乗用車運賃は25,500円~36,500円です。

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敦賀~苫小牧

新日本海フェリーが毎日運航しています。直行便と、新潟・秋田への寄港便があります。直行便が原則として毎日運航なので、関西~北海道間の旅行の場合、直行便利用でいいでしょう。所要時間は20時間30分です。

使用船舶は、17,000トン級の大型フェリーで、レストラン、カフェ、大浴場、コンファレンスルーム、ゲームコーナーなどを備えます。

客室はツーリストAからスイートまで8種類あります。最安値のツーリストAも含めて、全てベッドが備えられています。

ツーリストAの旅客運賃は12,000円~20,500円。乗用車運賃は37,500円~50,500円です。

敦賀港へは敦賀駅から連絡バスがあります。

舞鶴~小樽

新日本海フェリーが毎日運航しています。所要時間21時間です。

使用船舶や船内設備、客室は、敦賀~苫小牧航路と同等です。価格も同じです。

舞鶴港へは、神戸三宮や大阪なんばOCATから連絡バスが運航されていて、東舞鶴駅からは1.6kmほどと近いです。連絡バスもあります。

そのため、公共交通機関利用の旅客には、舞鶴~小樽航路が敦賀~苫小牧航路よりも便利です。

神戸三宮~舞鶴間の高速バスとフェリーがセットになった、「神戸バス得きっぷ」「北海道バス得きっぷ」もあります。12,000円~13,000円です(学割あり)。

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本州・北海道のフェリー利用術

以上が、本州・北海道間のフェリー航路の全てです。

メインルートをひとつ挙げるとすれば、いまも昔も、青森~函館間の「青函航路」でしょうか。運航本数が豊富で、価格は手頃、乗船時間も短く、利用しやすい航路です。

首都圏からは「さんふらわあ」の大洗~苫小牧航路がポピュラーで、夕方便は家族連れでも利用しやすいです。

関西からは舞鶴~小樽間の新日本海フェリーが一般旅客に人気です。17,000トン級という大型の高速フェリーを投入していて、距離のわりに所要時間が短いという長所もあります。

八戸~苫小牧のシルバーフェリーも便利です。東北道をひたすら走り、夜行便で8時間休み、北海道へ!という旅行者も多いです。

北海道への旅は、フェリーを使うと時間はかかりますが、そのぶん距離の遠さを実感でき、旅行気分が盛り上がります。時間をかけて行くからこそ、旅がより充実したものになるに違いありません。(鎌倉淳)

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