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2017年3月4日ダイヤ改正「注目ポイント」ランキング。全体に地味だけど、意外なサプライズもちょっとアリ

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2017年3月4日のJRダイヤ改正の概要が発表されました。今回は、新幹線開業などの目玉はなく、昨年、一昨年の春のダイヤ改正に比べると地味な印象です。

そのなかで、今回のJRダイヤ改正の注目ポイントをランキング形式でまとめました。ランキング順位は筆者の主観で、トピックス性の強い内容と、サプライズが大きなものを上位にしています。異論は認めます。

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1位 「いさぶろう・しんぺい」の特急格上げ

JR九州では、肥薩線の優等列車を強化します。「かわせみ やませみ」の運行開始もトピックスですが、それよりも、「いさぶろう・しんぺい」の熊本乗り入れ列車の特急格上げのほうが驚きました。

プレスリリースには、「『いさぶろう 1 号』と『しんぺい 4 号』は、熊本~人吉間を特急列車として運転します。」とさりげなく書いてあります。これまでの快速列車の車両はそのままで、特急料金を取るのでしょうか? 何らかの付加価値が付くと信じたいですが。

いさぶろう・しんぺい

2位 JR北海道の特急再編

優等列車で大きな動きがあったのが、JR北海道。ディーゼル特急車両不足を補うため、宗谷線特急「スーパー宗谷」と、石北線特急「オホーツク」の一部列車を旭川で系統分断しました。

また、北海道新幹線開業により浮いた「スーパー白鳥」用789系0代を函館線に回し、「ライラック」とし、宗谷線「サロベツ」や石北線「大雪」と接続します。789系1000代「スーパーカムイ」は、「スーパー」が取れて「カムイ」となりました。

「L特急」の呼称廃止も含め、JR北海道の特急再編は、今回のダイヤ改正で最も大きな動きといえそうです。ただ、事前に予告された内容が多かったので、2位としました。

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3位 「かわせみ やませみ」運行開始

JR九州 11 番目の観光列車として、特急「かわせみ やませみ」が熊本~人吉間で運行開始します。毎日3往復で、かつての「九州横断特急」「くまがわ」の流れを汲む快速列車のスジに入ります。今回のダイヤ改正で、新列車らしい新列車は、この特急くらいなので、3位としました。

かわせみ やませみ

4位 JR北海道で10駅廃止も宗谷線では廃止なし

JR北海道では千歳線美々駅、根室本線島ノ下駅・稲士別駅・上厚内駅、釧網本線五十石駅、函館本線東山駅・姫川駅・桂川駅・北豊津駅・蕨岱駅の計10駅が廃止されます。

こうした「ご利用の少ない駅の廃止」は予告されていた事柄で、もっと多くの駅廃止も想定されていましたが、実際は10駅にとどまりました。報道で多くの駅が廃止見込みとされた宗谷線で、一つも廃止駅がなかったことが驚きです。

5位 内房線普通列車の系統分離

JR東日本では、内房線が木更津・君津で系統分離されます。日中時間帯の館山方面の列車は、すべて木更津発着になるとのこと。木更津発着の列車は、君津で東京直通の快速と接続するダイヤになるようです。

また、1日1往復運転されていた東京~館山間の特別快速も廃止。「内房南線」のローカル線化が進みそうです。

内房線

6位 485系「糸魚川快速」が廃止

北陸新幹線開業後に設定された、新潟~糸魚川間の快速列車が廃止されます。「最後の485系定期列車」としても知られた列車ですが、ダイヤ改正でE129系による直江津駅~長岡間の快速列車(土日のみ運行)に置き換わります。これで、485系定期運用列車は全廃になるとみられます。

7位 芸備線で快速「みよしライナー」増便

ややポジティブサプライズは、芸備線の快速「みよしライナー」の増便。一方で、同線では一部の普通列車で運転取りやめがありますので、地元住民の利便性が向上するのかは、何ともいえませんが、中国山地エリアの準幹線である芸備線広島~三次間のてこ入れは、トピックスでしょう。

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8位 北上線で快速列車を6本設定

同じく快速がらみでのトピックスは北上線。下り4本、上り2本の快速列車が新規設定されます。といっても、通過駅は小松川駅、平石駅、矢美津駅の3駅のみ。これって、快速という名の、「ご利用の少ない駅通過」施策ではないか、と考えてしまいます。

北上線の横手口は、下り8本、上り6本の1日計14本しか列車がありませんから、そのうちの6本が快速というのは、かなりの割合です。通過となる3駅の将来が、ちょっと心配になります。

9位 東北エリアの普通列車運転縮小

奥羽本線新庄~横手間、羽越線酒田~吹浦間、五能線東能代~能代間で、列車の運転本数が減ります。また、花輪線の一部列車で、3両編成が2両編成になります。大きな減便とはなりませんでしたが、利用者の減少にともなう縮小とみられ、気がかりです。

横堀駅

10位 嵯峨野線、昼間時間帯に15分間隔に

こちらはポジティブな話題。京都~嵯峨嵐山間において、昼間時間帯の普通列車を14本(1時間あたり上下各1本)増発します。現在、おおむね20分間隔のところ15分間隔での運転となります。文句のない増便で、大きな利便性向上になるでしょう。

11位 可部線の可部~あき亀山駅間開業

今回のダイヤ改正で唯一の新規開業区間です。かつて廃止された区間の復活なので、純粋な「新線開業」ではありませんが、それでも地方で鉄道の運転区間が拡大することは良いニュースでしょう。

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12位 「成田エクスプレス」の新宿発着増便

成田エクスプレスの新宿発着の列車が2往復増えます。成田エクスプレスの新宿方面は、経路的に大回りになるので、日本人にはあまり人気がなかった印象でしたが、インバウンド需要により新宿方面のニーズが高まってきた様子。

横浜発着の列車は減便になるようで、鉄道の運行経路が外国人観光客によって変化する時代になった、という点で興味深いです。

成田エクスプレス

13位 「のぞみ」「ひかり」をN700A系に統一

東海道・山陽新幹線の定期「のぞみ」と「ひかり」がN700A系に統一されます。「こだま」も定期列車の6割がN700Aとなります。

285km/h運転車両が増えるため、日中時間帯の一部の「のぞみ」「ひかり」の所要時間が東京~新大阪間で3分程度短縮されます。今回のダイヤ改正で、JR東海の話題らしい話題はこれくらいです。

14位 山陽「こだま」が平均15分も時間短縮

山陽新幹線で新型ATCを導入します。これにともなう所要時間の短縮は、「のぞみ」「みずほ」は1分程度ですが、「こだま」は平均15分も時間短縮するそうです。待避時間が減るのでしょう。

15位 特急「サンダーバード」4往復が高槻停車

大阪を朝に出る列車と、夜に到着する列車が、高槻駅に停車します。昔は新快速すら通過する駅だったのに、ずいぶんと出世したものです。将来的には停車列車はもっと増えるかもしれません。

一方で、新快速の茨木駅停車は、今回も発表されませんでした。(鎌倉淳)


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