2022年の豪雨で一部区間の不通が続くJR米坂線について、新潟県の花角英世知事は、復旧議論が「出口に近い」との認識を示しました。さらにバス転換案について、鉄道より柔軟な運行が可能になるとして、具体的な利点を説明しました。
「出口に近い」
新潟県の花角英世知事は2026年9月1日の記者会見で、JR米坂線の復旧問題について、「さすがに出口に近いところじゃないかと私は思います」と述べました。
米坂線は2022年8月の豪雨で被災し、今泉~坂町間で列車の運転を見合わせています。被災から4年が経過するなか、JR東日本や沿線自治体などが復旧方法を協議してきました。
花角知事は、「4年も経つなかで、できるだけ早く出口を決めたいとは思っています」と説明。「具体的には地元の市町村、JRも含めて、精力的に調整していると思います」と述べました。

バスなら「柔軟な運行」
会見では、復旧案の一つであるバス転換についても質問が出ました。
花角知事は、「これまでも4つの案を精緻なものにしてきている過程で、バスの案だと、鉄道とは違う、柔軟な運行が可能になるというのは明らかになっています」と答えました。
鉄道の場合、利用拠点を増やすには駅を整備する必要があります。花角知事は、それには相応の設備投資が必要になると指摘しました。
一方、バスについては、「停留所という形なので、非常に柔軟に作っていくことができる」と説明しました。
さらに、「人の行き先となり得る病院だとか、商業施設だとか、そうしたところに路線を伸ばしていったり、停留所を作ったりする、そうしたことがやりやすいのは事実」と付け加えています。
鉄道の駅にとらわれず、沿線住民が利用する病院や商業施設などへ直接路線を伸ばせることを、バスの利点として挙げた形です。いっぽう、鉄道を維持する場合のメリットなどについては、とくに言及しませんでした。
4つの復旧案を具体化
米坂線の復旧をめぐっては、JR東日本、新潟・山形両県、沿線自治体による復旧検討会議で、「JR運営」「上下分離方式」「地域が運営する鉄道」「バス転換」の4つのパターンを検討してきました。
2026年4月の復旧検討会議では、復旧後の利便性向上策や、各復旧パターン別の詳細な運行費などについて、より具体的な案が示されました。
花角知事が今回の会見で「4つの案を精緻なものにしてきている」と述べたのは、こうした検討を踏まえたものです。
バス案では、単に鉄道を置き換えるだけでなく、沿線の病院や商業施設などへ路線を伸ばすことで、利便性を高めることも想定されています。
「地元の意見を集約」
復旧方法を決める際の県の姿勢について、花角知事は地元の意向を重視する従来の方針を維持するとしています。
記者から、地元の意向を尊重するというスタンスに変更があるかと問われると、「変わらない」と回答。「地元の意見を今、集約していると思う」と述べました。
バス案を軸に決めたのかとの問いには、「何か決めたというようなことはまだありません」とし、「関係者の意見を集約する作業を一生懸命やっている」と説明するにとどめました。
2022年の被災から4年。花角知事の言葉を借りれば、米坂線の復旧問題は「出口に近い」ところまで来ているようです。その結論がどうなるか。知事の発言の端々から、ある程度はうかがえますが、まだ正式決定はしていません。




















