航空各社の2026年3月期決算が出そろい、国内線チケットの価格水準の動向が明らかになりました。収入単価を示すイールドが、スカイマークは4%増と上昇が目立つ一方、JAL、ANAの大手2社はほぼ横ばいでした。それでも、スカイマークの単価はJAL、ANAに比べ4割安で、依然として大きな差があります。
イールドとは
JAL、ANAとスカイマーク航空上場3社は、2026年3月期決算を発表しました。そのなかで、航空会社のチケットの価格水準を示す「イールド」も公表されました。
イールドとは、航空会社が旅客1人を1km運ぶことで得られる収入単価を示す指標です。「円/人キロ」で表され、航空会社の運賃水準や収益力を見るうえで重要な数字とされています。
航空会社としては、同じ距離で旅客を運んだ場合に、イールドが高いほど多くの収入を得ていることになります。旅客からみれば、イールドが高いほど運賃水準が高い、ということになります。

国内3社のイールド比較
2026年3月期(2025年度)決算の、各社の国内線イールドは以下の通りです。比較として、前年度(2024年度)の数字も記載しています。
■航空会社の国内線イールド
会社名 24年度→25年度
・JAL 20.7円→20.8円
・ANA 20.0円→20.1円
・SKY 12.3円→12.8円
ANAとJALは、ともに0.1円の上昇にとどまり、ほぼ横ばいです。大手2社の航空券価格に大きな変化はなく、国内線運賃は概ね安定していたことがうかがえます
一方、スカイマークは0.5円上昇しました。上昇率では約4%となり、大手2社を上回ります。同社は、「単価の適正コントロール」をめざし、上期は戦略的に単価を引き上げ、下期に路線・便ごとの機動的な価格設定をおこなったとしています。
依然として4割安
2025年度は、スカイマークの値上げが目立った形ですが、絶対的な価格水準でみると、JAL、ANAの20円台に対し、スカイマークは12円台ですから、大手よりおおむね4割安です。大手2社とスカイマークの差は依然として大きいといえます。
ただ、大手2社は、競合のある路線では低価格の割引運賃を販売していますので、同じ路線で比べて、単純に大手よりスカイマークが4割安い、というわけではありません。
とくに、羽田~福岡・札幌など競争の激しい路線に限れば、そこまで大きな差はないでしょう。
なお、LCCのピーチのイールドは12.7です。ピーチは国際線を含めた数字なので、国内専業のスカイマークと単純比較はできませんが、スカイマークがLCCに引けを取らない価格水準であることは確かでしょう。
大手は値上げへ
航空各社の国内線の収益は厳しく、各社とも今後、いかに単価を上げるかが課題になっています。
ちなみに、2027年3月期予想の各社のイールドは、JALが21.5円(3%増)、ANAが20.6円(2%増)を見込むのに対し、スカイマークは12.8円(0%増)で、横ばいになるとしています。
航空会社ごとに運賃戦略に違いがあるため、同じ時期の同じ路線でも、会社によってチケット価格が大きく異なる場合があります。利用者としては、きちんと各社の運賃を比較して上で、リーズナブルに利用したいところです。(鎌倉淳)























