燃油サーチャージ、今後の見通しは? JALが値下げ、欧米往復6万円台に

相場に落ち着き

航空会社の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)が値下がりします。国際線チケットの購入にはチャンスかもしれません。今後の見通しとあわせて見てみましょう。

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基準価格が13,000円台に

国際線旅客が航空券購入時に支払う燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)について、JALは2023年6~7月発券分で、価格を引き下げることを発表しました。

燃油サーチャージは、燃油市況価格の直近2か月間の平均に基づき算定されます。

JALによりますと、6-7月発券分の基準となるシンガポールケロシンは、直近2ヶ月の市況価格が103.03米ドルでした。また、同期間の為替平均は1ドル133.31円でした。これを乗じた1バレルあたりの基準金額は13,734円となりました。

4-5月発券分は、市況価格112.95米ドル、為替132.74円で、基準価格が14,992円でした。この2ヶ月で、燃油価格は値下がりし、円相場は横ばいだったわけです。結果として、基準価格は約8%値下がりしました。

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JALの新サーチャージ金額

これにより、JALでは6月1日発券分から燃油サーチャージの価格を一段階引き下げます。ひとり1区間片道あたりの燃油サーチャージは、日本から北米・欧州・オセアニアなどが33,400円に、ハワイ・インドなどが21,300円に、タイ・シンガポールなどが17,900円になります。

これは片道の金額なので、往復で北米・欧州・オセアニアなどが66,800円に、ハワイ・インドなどが42,600円に、タイ・シンガポールなどが35,800円となります。

このサーチャージ金額は、過去1年間では最安値となります。アメリカやヨーロッパへのサーチャージ往復金額が7万円を下回ったのは、2022年4-5月発券分(40,400円)以来です。

過去1年の燃油サーチャージの変化は下表の通りです。

2022-23年のJALの燃油サーチャージ(円)
路線 6-7月 8-9月 10 -11月 12-3月 4-5月 6-7月  減少率
北米・欧州・中東・オセアニア 36,800 47,000 57,200 47,000 36,800 33,400 9%
ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ 23,600 30,500 37,400 30,500 23,600 21,300 9%
タイ・マレーシア・シンガポール・ブルネイ 19,600 24,700 29,800 24,700 19,600 17,900 8%
グアム・パラオ・フィリピン・ベトナム・モンゴル 12,700 17,800 22,900 17,800 12,700 11,000 13%
東アジア(韓国、モンゴルを除く) 9,900 11,400 12,900 11,400 9,900  8,400 15%
韓国 4,100 5,900 7,700 5,900 4,100 3,500 14%

※片道あたり、発券日基準。減少率は対前月比。

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最高値より7ランク下に

今回の燃油サーチャージ額は、JALが公表している適用価格表の「ゾーンH」に該当します。前回の「I」より1ランク下です。最高値だった2022年10-11月の「O」に比べると7ランク下になりました。

JALの北米・欧州向け適用条件表
ゾーン 基準価格 サーチャージ額
A 6,000円~7,000円 4,500円
B 7,000円~8,000円 8,900円
C 8,000円~9,000円 13,400円
D 9,000円~10,000円 17,800円
E 10,000円~11,000円 20,200円
F 11,000円~12,000円 24,200円
G 12,000円~13,000円 28,800円
H 13,000円~14,000円 33,400円
I 14,000円~15,000円 36,800円
J 15,000円~16,000円 40,200円
K 16,000円~17,000円 43,600円
L 17,000円~18,000円 47,000円
M 18,000円~19,000円 50,400円
N 19,000円~20,000円 53,800円
O 20,000円~21,000円 57,200円
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相場に落ち着き

最近の原油価格と為替相場は、比較的落ち着いています。

直近の数字を見ると、基準となるシンガポールケロシンの市況価格は104米ドルで、今回の基準価格の103米ドルとほぼ同水準です。為替相場は133円前後で、これも横ばいです。

したがって、このままの状況で推移すれば、7-8月の燃油サーチャージは現在と同じになりそうです。ただ、5月以降、サウジアラビアなど「OPECプラス」の一部構成国が原油減産に踏み切る姿勢を示していて、原油価格は値上がりする見通しです。

一方、日銀は金融引き締めに慎重な姿勢を見せていて、急激な円高も望み薄。となると、燃油サーチャージが、8月以降に大きく値下がりする可能性は低く、むしろ、若干値上がりするかもしれません。(鎌倉淳)

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