春秋航空日本は、2014年6月27日に新規就航する新しい格安航空会社LCCです。当初は、成田を拠点に高松、広島、佐賀の3カ所に路線を開設。それぞれ1日2往復を設定しています。そのチケットが4月8日から販売開始され、運賃、手数料体系の概要も判明しました。
運賃は3種類
運賃は、「スプリングプラス」「スプリング」「ラッキースプリング」の3種類です。
このうち、基本となるのは「スプリング」で、手数料を支払えば変更・払戻しもできる運賃です。変更手数料は出発72時間前までが1500円、出発24時間前までが3000円です。払戻手数料は出発72時間前までが3000円、24時間前までが5000円です。出発24時間を切ると変更・払戻不可です。受託手荷物は10kgまで無料です。
「スプリングプラス」は、変更は72時間前までなら無料、24時間前までは1500円、24時間以降が3000円です。払戻手数料は、72時間前までが1500円、24時間前までが3000円、24時間前以降が5000円です。出発時刻以後であっても、30日以内なら、24時間前以降の手数料で払戻しができます。受託手荷物は20kgまで無料です。
「ラッキースプリング」はセール型運賃で、変更・払戻は一切不可の運賃です。受託手荷物料金も含まれていません。
購入時にかかる支払手数料は300円、座席指定は200円(一般席)に設定されています。
キャンセル料が安い
これらの運賃システムを見ると、払戻手数料が他のLCCに比べて安いことが目に付きます。たとえば、同じ成田を拠点とするジェットスターの場合、払戻可能な運賃「Max」は7,000~8,000円程度の追加オプションが必要です。ピーチの場合は、そもそも現金で払い戻すことのできる運賃はありません。バニラエアは、「コミコミバニラ」なら3,000円の手数料で払い戻すことができますが、「スプリングプラス」の「72時間前までなら1,500円」には及びません。
一般的にいって、LCCは運賃が安いのが魅力ですが、変更・取消手数料が高い、という特徴があります。ですので、いくら安くても早期予約をするのをためらうこともありますが、春秋航空日本のこの手数料なら安心して予約できます。LCCでありながら、大手航空会社の割引運賃よりも安い払戻手数料といえます。大手航空会社の割引運賃は変更不可ですから、それと比べても春秋航空の変更・払戻手数料は良心的といえます。
受託手荷物に関しても、「スプリング」で10kgまで無料、というのは使いやすいシステムでしょう。別途購入でも5kgにつき750円で、これも手頃な価格になっています。
では運賃が高いのかというとそうでもなく、たとえば7月の週末の成田~高松間が「スプリング」で5,630円~、「スプリングプラス」で7,770円~です。ジェットスターよりは少し高いですが、絶対額では十分に安い「LCC価格」です。
全体的にみて、春秋航空日本の運賃・手数料体系は良心的で、これがきちんと運用されて継続されるなら、「日本一良心的なLCC」になるかもしれません。成田発着のLCCには、すでにジェットスター、バニラの2社があり、春秋航空日本は苦戦が予想されていますが、こうした評判が広まれば、意外と善戦するかもしれません。