日本最南端のスキー場として知られる、五ヶ瀬ハイランドスキー場が、大きな岐路に立たされています。五ヶ瀬町がスキー場の今後のあり方について検討を進めており、2026年7月にも最終的な方向性を決定する見通しです。
事実上の町営スキー場
五ヶ瀬ハイランドスキー場は1990年に開業。標高1,600m級の向坂山周辺に位置し、「日本最南端の天然雪スキー場」として知られています。九州各地からスキーヤーやスノーボーダーを集め、長年にわたり五ヶ瀬町の観光を支えてきました。
当初は町直営でしたが、1994年に民間出資を得て、第三セクターの株式会社五ヶ瀬ハイランドの運営に転じます。ただ、2004年には町のみの出資となり、事実上の町営スキー場として継続してきました。
近年は入場者数が低迷しており、赤字も続いているため、町が4月に「第三セクター対策室」を設置。今後のあり方について、検討をスタートさせています。

7月に方向性
6月9日には、町が作成した検証報告書を町議会に報告しました。
各社報道によると、「継続」「休止」「廃止」の3つの選択肢を挙げ、財政面や地域経済への影響を比較したとのことです。
スキー場を継続する場合、造雪機の更新や水不足対策工事などで約5億円の設備投資が必要です。さらに、年間4,000万~5,000万円程度の維持費も見込まれています。
一方、廃止する場合もリフトやセンターハウスなど施設の撤去に約5億円を要します。
休止案では当面の支出を抑えられるものの、将来再開する際には多額の修繕費が必要になります。
五ヶ瀬町では、議会との協議を進めたうえで、7月上旬にも最終的な方向性を決定する方針です。
目標の半分程度に
五ヶ瀬スキー場は、近年、暖冬や少雪の影響で営業日数が不安定になっていて、利用者数が低迷しています。
2022年には台風14号による被害でアクセス道路が寸断され、2シーズンにわたり営業を休止。2024-25シーズンに、ようやく営業を再開しました。
しかし、2025-26シーズンは営業日数が短かったこともあり、入場者数は1万5345人と前年より約4,500人も減少、過去最低を記録しました。
目標としていた入場者数3万人の半分程度にとどまっていて、厳しい経営状況が続いています。
五ヶ瀬ハイランドスキー場は、九州では数少ない本格的なスキー場の一つです。利用者としては存続を望みたいところですが、厳しい局面となりそうです。
























