「第3東名」伊豆湘南道路は実現するか。小田原~沼津が39分!

構想段階ですが

「第3東名」とも呼ばれる新しい高速道路の計画が浮上しています。小田原~沼津間をつなぐ「伊豆湘南道路」です。実現すれば同区間が39分で結ばれますが、どういう計画なのでしょうか。

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「小田原沼津道路」が端緒

伊豆湘南道路計画は、昭和38年頃に浮上した「小田原沼津道路」にさかのぼります。静岡県東部と神奈川県西部を結ぶ高規格の自動車専用道路計画で、1998年に地元自治体などが「伊豆湘南道路建設促進期成同盟会」を立ち上げて、建設運動をおこなってきました。

小田原で小田原厚木道路や西湘バイパスと接続し、真鶴、湯河原、熱海を経て、函南で伊豆縦貫自動車道(東駿河湾環状道路)に接続するというのが、概略のルートです。

伊豆湘南道路
画像:神奈川県

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首都高速湾岸線から相模湾沿いに

この区間が完成すると、首都高速湾岸線から、高速横浜環状南線(建設中)、横浜湘南道路(同)、新湘南バイパス、西湘バイパス、伊豆湘南道路、伊豆縦貫自動車道を経て、沼津で新東名高速道路に接続するルートができあがります。

要するに、東京都内の湾岸線から、釜利谷ジャンクションを経て、相模湾沿いに沼津に至る高速道路が繋がるわけで、「第3東名」と呼ばれる所以です。

「東名ではなく東沼」ではないか、という突っ込みは置いておき、東京~沼津間の海沿いの高速道路で、最後の未着手区間が伊豆湘南道路、というわけです。

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伊豆半島全体にメリット

この道路が開通すれば、東名間の沼津以東に新たなルートが誕生するのはもちろん、東京から熱海、東伊豆方面への道路アクセスが改善します。

現状は、西湘バイパスの石橋ICで高速道路は終わりなので、真鶴や湯河原あたりの観光シーズンの渋滞は、なかなかひどいものです。

伊豆湘南道路ができれば、石橋IC~熱海間の渋滞が劇的に緩和されるので、そのメリットは東伊豆全体に及ぶでしょう。また、その頃には伊豆縦貫自動車道も下田まで全通しているでしょうから、中伊豆や南伊豆へも、高速道路でアクセスしやすくなります。

要するに、東京方面へのアクセスが改善されるという点で、伊豆半島全体にメリットが及ぶ高速道路です。

いまだ構想段階

実現を熱望するドライバーも多そうですが、実のところ、伊豆湘南道路はまだ構想段階にとどまります。

神奈川県と静岡県では、2020年に「神奈川と静岡の県境をまたぐ道路(伊豆湘南道路)に関する協議会」を設置。2022年に「委員会」に格上げして、地域からの意見聴取などをおこなっている段階です。

聴取内容を基にインターチェンジ設置箇所の検討などをおこない、概略ルートを決定するという段取りで、とりまとめができるまでにしばらく時間がかかりそうです。

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高速道路版「丹那トンネル」

道路が開通すれば、小田原~沼津間の自動車による所要時間は39分になる見込みです。伊豆半島の分水嶺を長大トンネルで抜けることになりそうで、高速道路版「丹那トンネル」ができるかもしれません。

はたして実現するのかは何ともいえませんが、2018年の台風による高波や、2021年の熱海市の土石流で国道135号が長期不通となったことを受け、建設運動は盛り上がりを見せています。沿線自治体が建設運動に本腰を入れ始めているので、実現可能性は高まっているといっていいでしょう。

実現すると仮定しても、開通予定はまったくわかりません。着工まで10年くらい、完成まで20年くらいの時間軸と考えれば、順調にいって2040年代の開通、というところでしょうか。(鎌倉淳)

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