沖縄美ら海水族館は、言わずと知れた沖縄本島の水族館。沖縄の海の魚が満載で、世界最大級の大型水槽を泳ぐジンベエザメも魅力です。
沖縄海洋博で開館
那覇からクルマで約2時間。本部半島の海沿いの道をたどると、沖縄海洋博公園が見えてきます。沖縄美ら海水族館は、言わずと知れた、その目玉施設です。
美ら海水族館の歴史は、1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会にさかのぼります。日本政府出展の海洋生物園がその始まりで、博覧会終了後、「国営沖縄記念公園水族館」として運営されてきました。
施設の老朽化を受け、水族館の新館を建設。2002年11月1日に開館しました。このとき公募により「沖縄美ら海水族館」と命名され、現在に至っています。
サンゴの海がお出迎え
エントランスから内部に入ると、まずはサンゴの海がお出迎え。サンゴを前面に出した展示が、沖縄らしさを演出します。
きれいな水と豊かな太陽光を取り入れられる、美ら海水族館ならではの展示でしょうか。
続いて、熱帯魚の水槽。これも沖縄らしさが全開。ヨスジフエダイが群れをなしています。
「サンゴの部屋」の水槽にいたのが、このお魚。シマヒメヤマノカミというそうです。きれいですね。
大衆魚グルクンも
そして、こちらの個水槽にいたのは、沖縄が誇る大衆魚グルクン。唐揚げが美味しいですが、水槽でみると、わりと小さな魚です。
こちらは、一度は絶滅したというリュウキュウアユ。展示しているのは、奄美から連れてきて繁殖させたものだそうです。
みんなの人気者、チンアナゴとニシキアナゴも元気に動いています。
ハイライトの大水槽
そして、美ら海水族館のハイライトは、「黒潮の海」と題する大水槽。世界で初めて、複数のジンベエザメを同一水槽で展示したそうです。
これは本当に、見事な大水槽ですね。
深海の展示も充実
深海の展示室には、ダイオウイカの標本も展示されていました。
現時点では、生きているダイオウイカを展示する水族館は存在しませんが、遠い将来、そういう水族館も出てくるのだろうか、それはさすがに無理かなあ、などと思いを巡らせたり。
沖縄は深海域に近いこともあり、美ら海水族館では、深海に関する展示も充実しています。
海のプラネタリウムでは、サンゴの蛍光発色の展示もありました。
ウミガメもマナティも
水族館の本館を出て、ウミガメ館。
アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイといった亀がお出迎え。
こちらは、マナティ館。2頭のマナティが優雅に泳いでいます。
三線リズムのイルカショーも
最後に、オキちゃん劇場のイルカショー。
三線のリズムに乗って、イルカがジャーンプ!
これも沖縄らしくて素敵でした。
郷土色の強い水族館
美ら海水族館のテーマは、「沖縄の海との出会い」。ここまで見てきたように、沖縄の郷土色が強い水族館です。
延床面積19,199平米は、全国7位。日本屈指の規模を誇る水族館ながら、世界の魚などの展示がほとんどないのも、特徴といっていいでしょう。ペンギンやシロクマといった定番の人気者も、ここにはいません。
それだけに、色鮮やかな南洋の魚や、本土ではあまり見られない珊瑚の展示などを思う存分楽しめます。
ジンベエザメが一番の注目なのは間違いありませんが、こうした沖縄の海をとことん味わえるのが、美ら海水族館の大きな魅力といえそうです。(鎌倉淳)