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「航空業界再編」は動き出すか。中堅航空会社への出資比率「20%規制」撤廃へ

有識者会議で報告書

国土交通省は、「国内航空のあり方に関する有識者会議」の第6回会合を開き、国内航空路線の維持に向けた報告書案を公表しました。大手航空会社による中堅航空会社への出資規制を廃止することが盛り込まれ、今後の航空業界再編につながる可能性が出てきました。

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20%、4分の1ルール

日本の航空業界には、JAL、ANAの大手2社のほか、スカイマーク、エアドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーの中堅航空会社4社が存在します。中堅航空会社は、収益性が高い羽田空港の発着枠について優先配分を受けています。

これら中堅航空会社の独立性を担保するため、国交省は、大手2社が出資比率20%以上、または全体の4分の1を超える役員を派遣した場合、羽田の優先枠をすべて没収するというルールを設けてきました。

中堅航空会社4社は、すべてANAの出資を受けていますが、このルールがあるため、出資比率は20%以下に抑えられています。

羽田空港JALとANA

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出資規制の廃止を提言

しかし、世界的な物価高や円安により、燃料費や整備費などの外貨建てコストが増大し、航空会社の経営は厳しくなっています。

とくに、中堅航空会社は国内専業で外貨収入が乏しいため、経営状況が急速に悪化しています。

そのため、報告書では、出資規制が「航空会社間のさらなる協業やM&Aも含めた経営判断の自由度を制限し、各航空会社の経営上の選択肢を狭めている」とし、廃止を提言しました。

ただ、航空会社による競争を維持するため、大手航空会社による中堅航空会社への出資比率が20%を超えた場合は、出資先航空会社が保有する羽田発着枠について、10%を超えない範囲を国が回収し、他の中堅航空会社に再配分することとしました。

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規制撤廃で何が起こるか

では、出資規制の撤廃により、航空業界で何が起こるのでしょうか。

真っ先に考えられるのは、、ANAがコードシェア先の3社に対し、出資比率を高めて、関連会社にしてしまうことでしょうか。その場合、中堅航空会社の発着枠の多くを、事実上、ANAグループが獲得してしまうことになります。

ただ、国内線の収益性が低下している現状で、ANAが中堅航空会社の買収に積極的に動くかといえば、疑問もあります。羽田の発着枠に、かつてほどの魅力がなくなっているからです。

20%を超えて持分法適用会社にするよりも、20%以下の出資比率にとどめて、コードシェアで座席を買う方が、ANAにとっては都合がいいと考えることもできるでしょう。

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経営難に備えて

買収の可能性があるとすれば、中堅航空会社が深刻な経営難に陥った局面でしょうか。中堅航空会社のほうから、出資による救済を仰ぐという状況です。ANAとしては長年の付き合いもあり、出資要請があれば引き受けざるを得ないでしょう。

見方を変えれば、、今回の措置は、中堅航空会社が経営危機に陥った際に、大手による救済合併の障害にならないよう、前もって規制を撤廃しておく、という意味が込められているように感じられます。

なんであれ、大手による中小航空会社の合併が容易になったことが、航空業界再編を促す契機になるのは確かでしょう。現在の「大手2社、中堅4社体制」が変わる可能性も出てきたと言えそうです。(鎌倉淳)

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