西武新宿線「有料着席サービス刷新」の意味。「着席機会拡充」をどう実現?

特急「小江戸」は廃止か

西武鉄道は、新宿線の有料着席サービスを刷新すると発表しました。どういう形になるのでしょうか。

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特急「小江戸」が毎時運行

西武新宿線は西武新宿~本川越間を結ぶ47.5kmの路線です。現在の有料着席サービスとしては10000系車両(ニューレッドアロー)を用いた特急「小江戸」があり、おおむね毎時1本、ラッシュ時には毎時2本程度運転されています。

そのほか、40000系デュアルシート(ロングシートとクロスシートを変更できる車両)を用いた「拝島ライナー」が、拝島線に直通する形で、朝夕ラッシュ時に運転されています。

西武10000系小江戸

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10000系置き換えへ

西武鉄道は、このほど発表した鉄道事業設備投資計画に、2025年度以降に予定している事業として、新宿線の有料着席サービスの刷新を盛り込みました。

現在、新宿線で運行している10000系を置き換え、有料着席サービスを刷新します。「柔軟な運行形態」や「着席機会の拡充」を目指し、2026年度中の運行開始を予定します。

詳細は明らかではありませんが、特急車両を単純に更新する内容ではなく、「柔軟な運行形態」と記されていることから、40000系デュアルシートを用いたサービスに移行する可能性が高そうです。

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ライナー方式かQシート方式か

デュアルシートを用いたサービスの場合、「拝島ライナー」や池袋線の「S-TRAIN」のように、全車両を有料指定席とする方法(ライナー方式)と、東急のQシートのように、編成の一部車両のみ有料指定席にする方法があります。

これまでの西武鉄道は、有料着席サービスでQシート方式を採用していません。そう考えると、新宿線でも、ライナー方式の列車を本川越方面に、通勤時間帯を中心に走らせる形に移行することが、まず考えられます。

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「着席機会拡充」の意味

ただ、気になるのは「着席機会の拡充」という文言です。額面通り受けとめるなら、現在の「小江戸」よりも指定席の供給座席または連結列車を増やすことを意味します。

となると、ライナー方式では間に合わず、Qシート方式の可能性もありそうです。その場合は、既存車両の一部にデュアルシートを組み込むことになります。列車や時間帯により、ロングシートとクロスシートを使い分ける形です。

なんであれ、10000系レッドアローは2026年度までに運行を終了することになりそうです。新宿線から特急そのものが姿を消す可能性もあり、あと2~3年で見納めとなるかもしれません。(鎌倉淳)

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