「サンキュー♥ちばフリーパス」が2019年も発売されます。今年は小湊鐵道が使用不可にる一方、東京湾フェリーがフリーエリアに加わりました。新しい使いこなし方を考えてみましょう。
利用期間は10月~12月
「サンキュー♥ちばフリーパス」は、千葉県内の主要交通機関が乗り放題になるフリーきっぷです。2019年の発売期間は10月1日~12月25日、利用期間は10月1日~12月26日と発表されました。
2018年版は利用期間が9月1日~11月30日でしたので、2019年版は期間を1ヶ月後ろ倒ししたことになります。10月1日の消費税増税日をまたぐのを避けたようです。有効期間は利用開始日から連続する2日間です。
フリーエリア
2019年版の「サンキュー♥ちばフリーパス」の大きな変更点は、フリーエリアの乗り放題から小湊鐵道が離脱したこと。利用できる鉄道路線は、千葉県内のJR線快速・普通列車の普通車自由席と、いすみ鉄道、銚子電鉄、流鉄の私鉄3社となりました。
バス路線のフリーエリアからも、小湊鐵道が離脱。利用できるのは、九十九里鉄道、ジェイアールバス関東、館山日東バス、鴨川日東バス、千葉交通、京成タクシー成田の6社の指定路線です。期間限定周遊バスの「房総さとやまGO」も利用できます。
一方、2019年版では新たに東京湾フェリー(金谷~久里浜)がフリーエリア対象となりました。フェリーが乗り放題できるフリーきっぷは珍しいです。
価格は実質据え置き
価格は大人3,970円、小人1,980円。2018年版は3,900円と1,950円でしたので、消費税増税分の転嫁を除けば、実質的に価格は据え置きといえます。
JR東日本の千葉県内の主な駅と横須賀線久里浜駅の指定券売機で購入できます。
往復乗車券付きも
東京都区内各駅からフリーエリアへの乗車券がセットになった「サンキュー♥ちばフリー乗車券」も発売されます。
都区内各駅からフリーエリア内までのJR線往復と、フリーパスがセットになった乗車券です。往復にはJR快速・普通列車の普通車自由席が利用できます。
フリーエリアの効力は、「サンキュー♥ちばフリーパス」と同じです。フリーエリア内では、JR線の快速・普通列車の普通車自由席及び各鉄道・バス会社線の指定路線、東京湾フェリーが乗り降り自由です。
発売期間は10月1日~12月25日、利用期間は10月1日~12月26日、有効期間は2日間で、これも「フリーパス」と同じです。
価格は大人4,790円、小人2,390円で、JR東日本の首都圏の主な駅の指定席券売機で発売します。
房総半島横断に使えない
小湊鉄道が外れ、東京湾フェリーが利用可能になった「サンキューちば♥フリーパス・乗車券」ですが、率直にいって、小湊鉄道が外れたのは痛手です。同線の五井~上総中野間の運賃は1,410円(増税前)。フリーパスの価格の3割以上に相当する金額で、小湊鐵道に乗るのに、フリーパスの利用価値は高かったといえます。
小湊鉄道はいすみ鉄道と併せて、房総半島を横断する定番の鉄道旅行ルートを構成しています。そのため、小湊鐵道がフリーエリア外となったことで、鉄道による房総半島横断に、「サンキュー♥ちばフリーパス」が使えなくなってしまいました。
往復どちらかにフェリーを
一方、東京湾フェリーが加わったことで、都内から京浜急行やJR横須賀線と東京湾フェリーを乗り継いで房総半島に上陸するルートが脚光を浴びることになりそうです。東京湾フェリーは毎時1便程度の運航ですので、利便性は悪くありません。
久里浜港へは、京急久里浜駅から約2.1km、JR横須賀線久里浜駅から約2.3km。京急久里浜駅のほうが港に近く、バス便も多いので便利です。ただ、「サンキュー♥ちばフリーパス」が購入できるのは、横須賀線久里浜駅ですのでご注意を。
金谷港はJR内房線浜金谷駅より500mで、歩いて10分かからない距離です。
新しくなった「サンキューちば♥フリーパス」を東京・神奈川方面から使う場合、往復または片道にフェリーを活用して、南房総をぐるりとまわる周遊ルートがおすすめとなりそうです。