ゆいレール3両化が正式決定。路線延伸や観光客増に対応

1日乗客数は5万人を突破

ゆいレールの3両化方針が正式に決まりました。路線延伸や観光客の急増に対応したものです。

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2030年の乗客に対応できない

沖縄都市モノレール「ゆいレール」は、那覇空港~首里間の12.9kmを結ぶ路線です。開業は2003年8月で、首里から先、てだこ浦西まで4.1kmの延伸工事も進められています。こちらは、2019年夏以降に開業する見通しです。

延伸開業や、最近の外国人観光客の急増を受けて、ゆいレールでは現在の2両編成を3両編成にする検討が進められてきました。

沖縄都市モノレール社と沖縄県、那覇市、浦添市は、2019年4月22日に沖縄都市モノレール中長期輸送力増強計画検討会議を開き、2両編成では2030年の予測乗客数に対応できないとして、ゆいレールの3両編成化を求める意見をまとめ、政府の支援を要請することを確認しました。ゆいレールの3両編成化が正式に決まったと言えます。

ゆいレール

ホーム長は対応

ゆいレールは、全駅で3両編成対応のホーム長をとっており、大規模な土木工事は必要ありません。ただし、ホームドアは2両編成対応なので、改築が必要となります。もちろん、中間車両の製造も必要です。

沖縄タイムズ2019年4月23日付によりますと、3両化への事業費は200億円以上と見積もられています。沖縄都市モノレール社は2017年度決算で289億円の負債を抱えており、43億円の債務超過状態です。現状で投資余力はなく、3両化には外部の支援が必要なため、政府の支援を要請するものです。

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1日5万人を突破

最近のインバウンドもあり、ゆいレールの利用者は増加しています。2018年度乗客数は速報値で1900万人を突破し、7年連続で過去最多を更新しました。1日当たりの平均乗客数は52,355人に達し、初めて5万人を突破しています。

ゆいレールの2両編成定員は165人。1日52,000人を運ぶには、単純計算で315本の列車が必要です。これに対し、現ダイヤの運行本数は、平日257本、金曜273本に過ぎません。すでに、ゆいレールの混雑は、時間帯により激しくなっています。

当面は増便対応か

今後、2019年夏以降のてだこ浦西開業で、1日約1万人の増加を見込み、2020年には那覇空港第2滑走路の利用開始が控えています。

3両化は喫緊の課題にもみえますが、会議では「2030年の乗客数に対応できない」とされたのみで、3両化が完了する時期は明示されていないようです。当面は、2両編成で増便を行いながら対応していくとみられます。

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