「憧れの六甲山ホテル」旧館の保存決まる。本館は新ホテルに改装

近代化産業遺産にもなった「憧れのホテル」

神戸市の六甲山ホテルが、2017年12月限りで営業を終了します。取り壊しも検討されていた旧館は、耐震補強工事をして建物は継続使用されることが決まりました。本館はリニューアルし、2019年に新しい名称のリゾートホテルとしてオープンします。

広告

六甲山のシンボル

六甲山ホテルは、神戸市の六甲山上に位置するリゾートホテルです。昭和4年に阪急系列の宝塚ホテルの別館として開業しました。木造2階建ての旧館は阪神間モダニズムを代表する建築物として知られており、長く六甲山のシンボルとしても親しまれてきました。関西地方では「一度は泊まってみたいホテル」として憧れていた人も多かったのではないでしょうか。

しかし、旧館は老朽化が進み耐震基準を満たさないため、営業を続けるのは困難として、2015年12月で営業を終了。保有・運営していた阪急阪神ホールディングスは2016年にホテル全体を輸入車販売の八光自動車工業に売却しました。2017年末までは、阪急阪神HDが運営を受託しています。

六甲山ホテル
画像:阪急阪神HDプレスリリース

旧館はレストランなどに

現在の保有者である八光自動車工業は、阪急阪神への運営委託が切れるこの12月をもって、六甲山ホテルとしての営業を終了すると発表しました。

旧館は取り壊しも検討されていましたが、経済産業省の近代化産業遺産に認定されていることもあり、耐震補強をして2018年春から夏にも営業を再開するとしています。再開後の運用方法は未発表ですが、レストランなどでの利用が想定されているようです。

本館は新リゾートホテルに

鉄筋コンクリート造7階建の本館は、大幅なリニューアル工事を行い、新たなホテル名で2019年の再開を目指します。新しいホテルは、宿泊施設やスパを備え、別棟として多目的ホールの建設を予定しています。

六甲山のシンボルともいえるホテルが、歴史的な建造物を残しつつ、新たなリゾートホテルとして再出発することになります。まずは、何よりというべきでしょうか。

広告
前の記事長崎新幹線でフル規格とミニ方式を調査。整備手法を再検討へ
次の記事JR山田線・盛岡~宮古間は11月全面復旧。宮古~釜石間は2019年に