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JR九州が株主優待券を導入、運賃・料金が半額に。新たな「格安チケット」はどのくらいお得?

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JR九州が株式上場にともない、株主優待制度を導入することを発表しました。毎年3月31日の株主名簿に記載された100株以上の株主が対象で、運賃・料金が半額になる「鉄道株主優待券」などが発行されます。

これにより、JR九州に新たな「格安チケット」が誕生し、これまで「2枚きっぷ」などの恩恵を受けられなかった区間でも、安く旅行ができるようになりそうです。

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複数の特急料金も半額に

JR九州が新たに導入する株主優待制度では、株式最少購入単位の100株以上を保有した株主に対し、「鉄道株主優待券」と「JR九州グループ株主優待券」がそれぞれ発行されます。

鉄道株主優待券は、1枚で運賃・料金が半額になります。割引対象になるのは片道乗車券、特急券、グリーン券(個室除く)、指定席券で、片道行程の範囲内であれば、1枚で複数列車の料金が割引となります。2枚以上の同時利用や他の割引との重複割引はできません。

九州新幹線

グループ優待はビートルとホテル割引が狙い目

グループ株主優待券は、1枚につき、以下のいずれかの割引を利用することができます。

・高速船ビートル特別割引運賃 福岡-釜山往復 10,000 円
・うちのたまごEGG&SWEETS 会計 100 円引
・八百屋の九ちゃん 会計 100 円引
・ステーションホテル小倉 宿泊基本料金5割引
・ホテルオークラJRハウステンボス 宿泊基本料金5割引
・JR九州ホテル(新宿、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、屋久島)宿泊基本料金3割引(休前日は2割引)
・豊後・大山ひびきの郷 宿泊基本料金3割引(休前日は2割引)

実際に利用価値がありそうなのは、ビートル(往復通常運賃26,000円)と、ホテル優待割引でしょうか。ホテルはラックレート(上限価格)からの割引でしょうから、オフシーズンでは宿泊予約サイトのほうが安く泊まれるかもしれませんが、ピーク時には株主優待券が威力を発揮しそうです。

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25万円の投資で1枚?

鉄道株主優待券は、100~1,000株未満の場合は100株ごとに1枚配布されます。1,000〜1万株未満は10枚に加え、1,000株超過分について200株ごとに1枚配布されます。1万〜2万株未満は55枚に加えて1万株超過分の300株ごとに1枚、2万株以上は100枚の配布となります。

グループ株主優待券は、100株以上の株主に5枚発行されます。

JR九州株の公開価格がいくらになるのかはわかりませんが、想定発行価格は2,450円だそうで、この株価なら100株を25万円程度で購入できます。つまり、25万円の投資で1枚の株主優待券がもらえるわけです。ちなみに、過去のJR3社の公開価格はいずれも1株30万円台でした(現在は株式分割済み)。

他の割引きっぷと比べると

さて、株主優待の目玉は、やはり鉄道割引でしょう。運賃・料金含めて5割引で、複数列車に適用可能というのは、JR西日本と同じ基準です。

九州新幹線の主要区間でみると、博多~熊本の正規運賃・料金は 5,130円ですが、半額(端数切り捨て)なら2,560円となります。博多~鹿児島中央は10,450円が5,220円になります。

同社の割引きっぷと比べると、「九州新幹線2枚きっぷ」は博多~熊本が7,460円(片道あたり3,730円)、博多~鹿児島中央が18,900円(同9,450円)ですから、これらよりも安くなります。

一方、インターネット系の格安チケット「九州ネット早特7」は、博多~熊本が2,570円、博多~鹿児島中央が7,710円です。株主割引と比べると、熊本はどちらもだいたい同額で、鹿児島中央は株主割引のほうが安い、という結果になります。

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株主以外も利用可能

株主優待券は、株主以外でも利用できるのが一般的です。JR九州も、株主以外での利用を制限する告知はしていませんので、誰でも利用できるものになるとみられます。

その場合は、金券ショップで「格安チケット」として流通することになります。その販売額がいくらくらいになるのかは、いまのところわかりません。

ただ、一般的な話をすれば、JRの株主優待券価格は、需要の高い最長距離区間の標準的な割引きっぷの値段を参考に相場が形成されます。

たとえば、JR東海の場合は、株主優待券を使った場合に、東京~新大阪間の回数券ばら売りと近い価格になるように金券ショップの相場が形成されています。JR西日本は新大阪~博多が参考にされています。

金券ショップでは4,200円程度か

JR九州の場合は、博多~鹿児島中央が参考になるでしょう。九州新幹線2枚きっぷが片道9,450円、株主割引が5,220円なので、その差額の約4,200円に近い価格が金券ショップでの株主優待券相場になりそうです。

株主優待券が4,200円程度で流通した場合、恩恵を受けるのは、博多~鹿児島中央より遠距離を乗る場合や、安い割引きっぷの設定のない長距離区間を利用する場合です。

たとえば、博多~都城・宮崎や、長崎線方面から日豊線方面などでは、「格安チケット」の選択肢が増えそうです。(鎌倉淳)


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