青春18きっぷ、1日でどこまで行ける?【2023年版】東京、名古屋、大阪発を全チェック!

夏の格安旅行の参考に

青春18きっぷ1日分でどこまで行けるのでしょうか。格安旅行の永遠のテーマといえる話題ですが、東京、名古屋、大阪の各駅を始発で出発した場合に到達できる「1日到達圏」の限界駅を調べてみました。

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東京から北へ

青春18きっぷは、JR線の普通列車が1日乗り放題の企画乗車券です。青春18きっぷを使い、東京、名古屋、大阪の各駅から始発列車で出発した場合、1日でどこまで到達できるか、2023年7月現在のダイヤで調べてみました。

まず、東京発。北行きの始発は4時45分発の京浜東北線大宮行きです。上越線・羽越線を経由すれば、北は青森(22:18着)まで達します。

そこから青い森鉄道特例を使えば、八戸(23:52着)まで到達することも可能です。津軽線に乗れば、蟹田(22:47着)に行くこともできます。

三陸方面は宮古(20:18着)が限界。宮古の手前の盛岡(16:11着)や、盛岡~秋田間の田沢湖線各駅にも到達できます。

東海道線根府川駅

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東京から西へ

西行きの始発は、4時41分発の京浜東北線大船行きです。時刻表をたどると、西は新山口(00:05着)まで行けそうですが、一つ前の四辻で00時00分を迎えてしまうので、1歩足りません。2021年3月ダイヤでは小倉まで到達できたのですが、東海道・山陽本線の減便が影響して、少しずつ到達エリアが狭まっています。

山陰線方面は鳥取松江を経て、西出雲(22:52着)が限界です。東京から出雲市まで青春18きっぷ1枚で行くことができます。

四国は予讃線方面の松山(23:02着)まで行くことができます。ただし、土休日は今治(22:43着)となります。坂出18:15発観音寺行きが、土休日運休のため、松山までたどりつけません。

高徳線方面は牟岐(23:08着)まで到達でき、徳島は1日到達圏内です。土讃線方面は大歩危(19:48着)が限界で、高知までは行けません。四国の県庁所在地では、唯一、高知だけが東京からの青春18きっぷ1日到達圏外となっています。

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名古屋から東へ

つづいて名古屋発。東方面の始発は、5時29分発の東海道線豊橋行きです。東北線は北上(22:55着)が限界。盛岡へは1日で到達できません。奥羽線は新庄(22:42着)、羽越線は村上(23:37着)が限界駅です。

支線では小牛田経由で鳴子温泉(22:33着)、会津若松経由で会津川口(21:33着)が限界駅です。

新潟仙台までは十分到達可能です。

名古屋から西へ

西方面の始発は、5時37分発の東海道線大垣行きです。博多21:11着、熊本23:32着で、そのまま鹿児島線をたどると、熊本23:42発八代行きに乗った後、松橋(00:00着)で日付が変わります。

長崎線は、肥前浜(23:22着)。佐世保線は、早岐(23:30着)。豊肥線は武蔵塚(00:00着)。日豊線は柳ヶ浦(22:44着)です。

九州の県庁所在地では、名古屋から1日で行けるのは福岡熊本佐賀のみです。

山陰方面は大田市(22:21着)。松江出雲市は1日到達圏です。山口線は津和野(20:48着)まで到達できます。山口も到達圏です。

四国は予讃線は宇和島(21:56着)。土讃線は窪川(21:37着)までです。牟岐線は牟岐(23:08着)までです。

中国・四国はすべての県庁所在地まで、名古屋から青春18きっぷ1日分で到達できます。

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大阪から東へ

最後に大阪発をみてみます。東方面の始発は、JR京都線5時発の京都行き。北は東北線の品井沼(00:03着)が限界です。手前にある仙台は1日で到達できます。

奥羽線は庭坂(22:37着)まで。仙山線は愛子(23:50着)までで、山形まで到達することはできません。磐越西線は福島経由で喜多方(23:16着)までです。

新潟方面へは高崎経由です。信越線で新津の先の荻川(00:00着)で0時を迎えてしまい、新潟へはギリギリで到達できません。柏崎(23:45着)にも行けますが、直江津へは届きません。

大阪から西へ

西方面の始発は、JR神戸線5時発の西明石行き。鹿児島線は熊本(21:33着)を経て、八代(22:37着)まで、豊肥線は熊本経由で宮地(23:49着)までです。

長崎線方面は肥前大浦(22:06着)まで、佐世保線は佐世保(22:19着)まで到着できます。早岐から大村線経由で長崎(23:19着)も到達できます。

日豊線は大分(22:07着)を経て佐伯(23:38着)まで届き、大分経由の豊肥線は豊後竹田(23:31着)まで行くことができます。

九州の県庁所在地では、博多佐賀長崎大分が大阪からの1日到達圏です。

山陰方面は、米子経由で益田(19:58着)まで行くことができます。幡生経由では、長門市(19:31着)を経て益田に21:36に着きます。つまり、山陰線は全区間、大阪から1日到達圏内です。

四国は予讃線が宇和島(19:55着)まで届き、さらに江川崎(21:30着)まで達します。土讃線は窪川(19:30着)まで到達します。四国は予土線の窪川~江川崎間を除き、全線が大阪から1日到達圏です。

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東名阪なら無理なく

おおざっぱにまとめると、東京起点では東北地方から中国地方が青春18きっぷの1日到達圏です。名古屋起点では、東北南部から九州北部までです。大阪起点では、東北の一部から九州の北部と西部が到達圏に含まれます。

東名阪の移動や、東京から仙台、新潟、あるいは大阪から福岡くらいなら、それほど無理なく旅行できるでしょう。

心配なのは、大雨などによる災害不通です。現在も、西日本の一部で不通区間が生じています。早い復旧を祈りたいところです。

2023年夏の青春18きっぷの有効期間は、7月20日~9月10日、価格は5日分で12,050円です。1日あたり2,410円で上記のような長距離旅行が可能です。夏の格安旅行にチャレンジしてみるのもよさそうです。(鎌倉淳)

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