瀬棚~奥尻航路が運航休止。江差~奥尻航路はダイヤ改正で午後便繰り上げへ

夏季は繰り下げ

ハートランドフェリーは、瀬棚~奥尻島航路を2019年3月に廃止します。あわせて、5月に江差~奥尻航路の運航ダイヤを改正します。

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最盛期の3分の1に

瀬棚~奥尻島航路は、国道229号線(小樽~江差)が開通したのを受けて、1977年に運航を開始しました。近年は5月~10月の季節運航で、2018年度の運航は10月15日で終了しています。

運航するハートランドフェリーによりますと、同航路は最盛期の2005年に年間6万5000人を輸送しました。しかし、最近は利用者が減少し、2018年には年間2万2000人にまで低迷しています。最盛期の3分の1です。

さらに、奥尻島最大の宿泊施設である奥尻湯ノ浜温泉緑館が、2019年度以降休業する見通しとなっており、ツアー客の減少により航路の利用者の激減が見込まれています。

こうしたことから、ハートランドフェリーは、「企業努力にも限界」があるとして、同航路の休止を発表。北海道運輸局に航路の休止届を提出しました。すでに今年度の運航は終了していまが、2019年3月31日を以て、瀬棚~奥尻島航路は航路自体が休止となります。

カランセ奥尻
画像:奥尻町

江差航路2便は維持

瀬棚~奥尻航路は、江差~奥尻航路と同じ船体(カランセ奥尻)を使用してきました。瀬棚航路の休止により、江差航路のダイヤにも変更が生じます。2019年5月1日の江差航路のダイヤ改正では、1日2便は前年通りですが、午後便の時刻が繰り上がりました。

江差~奥尻航路の新ダイヤは以下の通りです。

江差~奥尻島航路時刻表(2019年)

■5月1日~10月15日(6/14,15、7/1~8/31を除く)
奥尻06:50~江差09:00
奥尻12:10~江差14:20
江差09:30~奥尻11:40
江差14:45~奥尻16:55

■6/14,15(ムーンライトマラソン)
奥尻06:20~江差08:30
奥尻11:25~江差13:35
江差08:55~奥尻11:05
江差13:50~奥尻16:00

■7/1~8/31
奥尻06:50~江差09:00
奥尻14:00~江差16:10
江差09:30~奥尻11:40
江差16:35~奥尻18:45

■10/16~11/15
奥尻07:30~江差09:55
奥尻13:15~江差15:40
江差10:25~奥尻12:50
江差16:05~奥尻18:30

■11/16~12/31
奥尻07:30~江差09:55
江差12:55~奥尻15:20

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夏季は繰り下げ

2018年の基本ダイヤ(5月1日~10月15日)では、瀬棚航路が奥尻発12時05分、奥尻着15時35分で運航されていて、船体をそちらに回すため、そのぶん江差航路の午後便は遅い時間でした。

2019年の基本ダイヤでは、奥尻を6時50分に出発し、途中約30分の停泊を挟んで江差まで2往復し、16時55分に奥尻に戻るスケジュールとなりました。最小限の人員繰りで回せるようにした効率のいいダイヤです。そのぶん、奥尻発最終便が12時10分と早くなっています。

夏季は、日中に奥尻で2時間20分の停泊を挟むことで、奥尻発最終便が14時発、江差発最終便が16時35分発となっていて、観光客が、より長く奥尻島に滞在できるよう配慮されています。江差港と函館駅、新函館北斗駅は路線バスで結ばれています。

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