JR東日本が9月29日にダイヤ改正。民営化後初の自社開発車両、初代「Max」E1系が引退、E4系も東北新幹線での運転終了。

JR東日本が、9月29日に東北・上越・山形新幹線を中心にダイヤ改正を実施します。東北新幹線「はやて」にE5系が追加投入されることが目玉ですが、一方で初代「Max」として大量輸送を支えてきたE1系の定期列車での運転が終了します。

E1系は1994年7月、日本初のオール2階建て新幹線車両としてデビューしました。JR東日本の自社開発新幹線車両の第1号で「E1系」という栄えある車名に。「Max」とは「Multi Amenity Express」の略称ですが、「でかい」と思っていた人も多いでしょう(僕もそうでした)。運転開始から18年間というのは、新幹線車両としては長生きのほうですね。この間、2003年に大幅なリニューアルが行われ、外装が朱鷺(とき)色になりイメージが一新されています。現在は上越新幹線の「Maxとき」4往復、「Maxたにがわ」2往復で使用されています。

e1系
引退するE1系(写真:JR東日本)

E1系12両編成で運転されているこれら6往復の列車は、9月29日のダイヤ改正以降、オール2階建てのE4系車両2連の16両編成で運転されることになります。

E1系が開発された背景には、東京~大宮間の東北・上越新幹線の容量不足がありました。2階席の一部が横6列で、乗り心地には今ひとつという印象を抱く人も多いと思います。でも、いなくなるとなると、ちょっと寂しいものですね。

ちなみに、オール2階建ての高速鉄道はE1系が世界初。フランスのTGVでも計画されていたのですが、向こうは国営で手続きに時間がかかり、新幹線に出し抜かれた、というようなことが「図解・TGV vs.新幹線」という本に書かれています。そういう意味では、民営化のメリットが活かされた列車がE1系、ということなのでしょう。

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