気がつけば「グリーン車乗り放題」できる歳になっていませんか? 「フルムーン夫婦グリーンパス」は意外と年齢制限が緩いかも

2015-2016年シーズンの「フルムーン夫婦グリーンパス」が9月1日に発売開始されます。「そんなの関係ないよ~」と思っていたみなさん、じつはそろそろ使えたりしませんか? 夫婦合わせて88歳以上が対象なので、同い歳の夫婦なら44歳から利用可です。

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JR全線のグリーン車乗り放題

いまさら説明する必要はないかもしれませんが、「フルムーン夫婦グリーンパス」は年齢があわせて88歳以上の夫婦が対象。2人1組で利用するきっぷです。

東海道・山陽・九州新幹線「のぞみ」「みずほ」は利用できない(自由席も利用不可)といった制約はありますが、それ以外のJR全線、新幹線と特急列車のグリーン車と普通車、B寝台車、BRT、JR西日本宮島フェリーが、期間内に自由に乗り降りできるという夢のきっぷです。大人の休日倶楽部パスなんて目じゃありません。

第三セクター路線は原則として利用できませんが、特例として、青い森鉄道線の青森駅~八戸駅間、青森駅~野辺地駅間、八戸駅~野辺地駅間と、あいの風とやま鉄道線の高岡駅~富山駅間、IRいしかわ鉄道線の金沢駅~津幡駅間は通過する場合のみ利用できます。このとき、青森駅、野辺地駅、八戸駅、高岡駅、富山駅、金沢駅、津幡駅に下車することは可能です。

これまでは、上野~札幌間の寝台特急「北斗星」を利用する場合に限り、IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道線の盛岡~青森間を通過利用することもできましたが、「北斗星」廃止にともない、今期発売分からこの特例はなくなりました。また、2016年3月に予定されている北海道新幹線新青森~新函館北斗間開業を控え、有効期間中にきっぷの効力が変更となる場合があると予告されています。

グリーン車

家族旅行にも使える

さて、このきっぷが登場したのは、国鉄時代の1981年。当時なら「夫婦で88歳」はシニアの入口だったのかもしれませんが、今は現役世代ど真ん中という印象です。2015年の日本人の平均年齢は46歳ですから、いまとなっては「夫婦88歳」は年齢制限としてやや緩い気がします。40歳前後で出産する夫婦も少なくありませんから、まだ子どもが小さい人もいるのではないでしょうか。

実は、フルムーンパスは、家族旅行にも使えます。パスを親子で使うことはできませんが、「夫婦+子」で使うことは可能です。子供が小学生以上なら別運賃・料金がかかりますが、未就学児なら無料です(膝上利用)。家族連れの旅ですから、ひたすら乗り潰すといった用途には向きませんが、ちょっとした周遊旅行にはいいでしょう。フルムーンパスは安いので、しゃかりきになって乗らなくても、元を取るのは難しくありません。

ということで、対象年齢に該当する人にはお得なきっぷですが、2人利用限定、しかも相手は配偶者のみ、という基本設定のハードルが高すぎる、とお考えの人もいるでしょう。パートナーのいない人は使えませんし、いたとしても相手が数日間鉄道に乗り回ることに同意するかは別問題。「家族旅行ならクルマで行きたい」「飛行機のほうがいい」と拒否される人も多そうな気がします。元を取るよりそっちのハードルのほうが高そうなきっぷですね。

2015-2016版フルムーン夫婦グリーンパス概要

2015-2016年シーズンのフルムーン夫婦グリーンパスの概要は以下の通りです。

◆発売期間
2015年9月1日~2016年5月31日

◆利用期間
2015年10月1日~2016年6月30日までの連続した5・7・12日間。
※ただし、12月28日~2016年1月6日と2016年3月21日~4月5日、4月27日~5月6日は利用できません。

◆利用資格
「フルムーン夫婦グリーンパス」を利用できるのは、夫婦2人が同一の旅程でかつ年齢の合算が88歳を超える場合。なお、夫婦どちらかの年齢が70歳を超える場合は「シルバー用」が割引価格で購入できます。

◆有効期間と価格
有効期間と価格は以下の通りです。( )内はシルバー用の価格です。
5日間用 82,800円(77,800円)
7日間用 102,800円(97,750円)
12日間用 127,950円(122,950円)

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