JR芸備線の一部区間の存廃をめぐり、JR西日本がバス転換の場合の費用負担について方針を示しました。車両購入などの初期費用に加え、一定期間の赤字額を負担します。芸備線再構築協議会は11月に鉄道維持かバス転換かの方向性を示し、2027年3月に結論を出す予定です。
バス転換なら初期費用と赤字を負担
JR西日本広島支社の飯田稔督支社長は、2026年10月29日の定例会見で、芸備線の一部区間を廃止してバスに転換する場合、必要な初期費用と一定期間の赤字額を負担する方針を明らかにしました。
テレビ新広島によれば、会見で飯田支社長は「弊社としては、必要な初期費用、計算上の赤字額を負担する」と述べました。
初期費用にはバス車両の購入や停留所の整備などを想定しています。赤字を負担する期間については具体的に示していません。
JR西日本は、現時点では鉄道維持とバス転換のどちらが適切か判断せず、いずれの場合も地域の交通体系づくりに協力する姿勢を示しています。

バスの定量的価値が費用を上回る
芸備線では、岡山県の備中神代駅から広島県の備後庄原駅までの68.5kmについて、鉄道の維持かバス転換かを含めた再構築協議が続いています。
10月27日に開かれた第10回芸備線再構築協議会幹事会では、鉄道とバスの実証事業の結果を比較しました。
中国運輸局の試算によると、バスの実証事業を恒久化した場合、年間費用約2億800万円に対し、定量的価値は約2億3,500万円となり、費用を上回りました。
一方、鉄道の増便や観光誘客などの実証事業を恒久化した場合、年間費用は約8億4,500万円、定量的価値は約4億1,200万円となり、費用が定量的価値を大きく上回りました。
定量的価値には、運賃収入のほか、利用者の便益や地域経済への波及効果などを含めています。
11月に存廃方針の骨子案
再構築協議会の事務局を務める中国運輸局は、11月下旬に開く協議会で、鉄道維持かバス転換かのいずれか一方に絞った再構築方針の骨子案を示す方針です。
JR西日本も、この協議会で、バス転換の場合の具体的な支援策を示せるよう準備を進めています。
骨子案は協議を深めるためのたたき台との位置づけで、沿線自治体などが検討し、2027年3月末までに再構築方針を策定する予定です。






















