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紀州鉄道の譲渡先決定へ。廃線危機から一転、存続へ向け最終協議

御坊市も支援へ

和歌山県御坊市の紀州鉄道が、事業譲渡により存続する見通しとなりました。具体的な事業者名は明らかではありませんが、新たな運営企業が決定し、現在、正式な契約に向けて最終的な協議が進められているようです。

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日本一短いローカル私鉄

紀州鉄道はJR御坊駅と西御坊駅を結ぶ全長2.7kmの私鉄です。「日本一短いローカル私鉄」として全国の鉄道ファンに知られています。

1928年に御坊臨港鉄道として設立され、1931年に開業しました。現在は学門駅や市役所前駅など5駅を結び、所要時間は約8分。地域住民の通学・通院の足として利用される一方、鉄道ファンの人気も集めています。

しかし近年は利用者減少が続き、年間数千万円規模の赤字が生じていました。2024年度の利用者数は約9万2,000人で、ピーク時の3分の1以下にまで減少しています。

これまでは、不動産会社の一部門として維持されてきましたが、同社の経営資本が変わったことで、存廃問題が浮上。新経営陣は、譲渡先が見つからなければ2026年中にも鉄道事業を廃止する方向を伝えていました。

紀州鉄道西御坊駅

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「事業譲渡に合意」

各社報道によりますと、御坊市で2026年6月3日に開かれた「市地域公共交通活性化再生協議会」で、同社の中川源行社長から、譲渡先となる別の企業と協議を進めていることなどが報告されました。

地元紙の日高新報によりますと、「紀州鉄道株式会社と譲渡先の事業者が事業譲渡に合意しており、今後、本契約を結ぶ見通し」とのことです。

ただ、協議を進めている企業名は公表されておらず、具体的な譲渡時期や方法なども未定です。

御坊市では、事業譲渡がおこなわれて存続する場合、新たな事業者に対して支援を検討しており、その調査費を6月議会で追加予算として計上します。

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呼称変更になる可能性

事業譲渡によって、紀州鉄道の利用者が大きく増えるわけではなく、同社の赤字が解消するわけでもありません。そうした状況で、年間数千万円を負担してもいい、という企業が現れたことは驚きです。

事業譲渡により存続した場合、「紀州鉄道」の鉄道路線としての呼称は変更になる可能性が高いでしょう。

全国各地でローカル鉄道の存廃問題が相次ぐなか、紀州鉄道が新たな運営体制のもとで再生できるのか注目されます。(鎌倉淳)

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旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。