北海道新幹線開業で廃止されそうな列車・駅まとめ。江差線、白鳥は廃止確実、寝台特急や知内駅も濃厚、竜飛海底駅も微妙。

北海道新幹線の開業予定は2015年度末。つまり2016年3月です。開業まであと3年を切りました。

新幹線が新規開業すれば、消える列車や路線があるのも世の常。そこで、「北海道新幹線開業で消えそうな列車と駅」をまとめてみましょう。

まず、JR北海道の江差線木古内~江差間。この区間は北海道新幹線開業に先立ち、2014年5月11日を以て廃止予定です。北海道新幹線と直接かぶらない路線ですが、江差線の木古内~五稜郭間が第三セクター化されることにともない、末端部分が一足先に廃止されます。

江差駅

次に、その江差線五稜郭~木古内間。この区間は廃止にはなりませんが、第三セクター化され、JR北海道の路線としては姿を消します。

北海道新幹線が開業してもっとも大きな変化を受けるのは、津軽海峡線です。架線電圧が新幹線仕様の25000ボルトに変更されますので、既存の在来線電車は通行することはできません。そのため、この区間の在来線列車は原則として廃止です。「白鳥」「スーパー白鳥」は廃止されます。とくに、「白鳥」で使用されている485系は転属されずに廃車になる可能性も小さくありません。

白鳥

客車列車に関しては、新在電圧共用の電気機関車EH800系を使用することで、青函トンネルを走行できます。従って、本土と北海道を結ぶ寝台特急は生き残る可能性はあります。ただし、使用客車の車齢を加味しますと、「カシオペア」以外は存続するのは難しいかもしれません。つまり、「北斗星」「トワイライトエクスプレス」は廃止される可能性が高いでしょう。また、急行「はまなす」は青函区間は廃止が濃厚ですが、函館以北に関しては存続される可能性もあります。

津軽海峡線には、現在4つの途中駅があります。津軽今別、竜飛海底、吉岡海底、知内です。このうち、津軽今別駅は奥津軽駅(仮称)として新幹線駅に生まれ変わることが決まっています。残りの3駅のうち、地上駅である知内は廃止が濃厚です。現在でも1日2往復4便しか停車がなく、利用者もわずかです。木古内駅まで12キロという距離の近さもあり、新幹線駅として存続するのは難しいでしょう。上述しましたように、津軽海峡線の在来線列車はほぼ消滅しますので、知内も営業を終了すると思われます。

竜飛海底、吉岡海底の2つの海底駅は、本来避難所として設置されていますので、駅施設自体は存続します。しかし、営業が存続されるかどうかは見方が分かれます。吉岡海底駅は現時点で長期営業休止に入っていて、新幹線開業後に再開されるという告知はありません。竜飛海底駅は営業中ですが、訪問者は減少傾向にあるようで、存廃は予断を許しません。

竜飛海底駅

青函トンネル内の新幹線速度は、当面、時速140キロに抑えられるので、海底駅に停車してこれまで通り見学させること自体は可能とみられます。ですが、そのぶん所要時間が延びるわけで、青函トンネル内に新幹線を停車させてまで海底駅見学を続けるのか、という議論に収束しそうです。したがって、竜飛海底駅の見学が終了になる可能性は否定できません。

北海道新幹線と並行する在来線に、青森県の津軽線も挙げられます。これについては、引き続きJR東日本が運行を継続する旨を表明しており、青森~三厩の全区間が存続する見通しです。

最後に、北海道新幹線と直接関係ありませんが、上野~青森間の寝台特急「あけぼの」も存続は不透明です。利用率はそれほど悪くないようですが、使用している客車が耐用年数に達しつつあり、客車を新造してまで存続させることは考えづらいといえます。北海道新幹線の開業と前後して廃止になる可能性は高いでしょう。ただし、たとえば「カシオペア」を廃止して「あけぼの」に車両転用するなどのウルトラCの可能性もなくありません。

あけぼの

最後に、北海道新幹線開業で消えそうな列車と列車をまとめましょう。

【廃止確定】
・江差線 木古内~江差間
・白鳥、スーパー白鳥

【廃止濃厚】
・知内駅
・吉岡海底駅
・北斗星
・トワイライトエクスプレス
・はまなす

【廃止可能性】
・竜飛海底駅
・カシオペア
・あけぼの

【存続】
・江差線 五稜郭~木古内間(第三セクター化)
・津軽今別駅(駅名は改称予定)
・津軽線

こうした列車や駅をまだ体験していない人は、ギリギリになる前に訪れてみてはいかがでしょうか。いつ乗るの? 今でしょ!

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