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2030年、東京の鉄道新線はこうなる! JRが羽田空港乗り入れ、つくばエクスプレスは臨海副都心へ、南北線は品川に?

国土交通省の諮問機関である交通政策審議会は、今後15年間の東京圏の鉄道整備の指針となる答申案「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」をまとめました。

その内容については、昨日の記事「2030年までに作るべき東京圏の鉄道24路線全リスト」に掲載しましたが、ここでは、具体的に2030年に東京の鉄道新線がどうなっているのか、答申内容をもとに、予想してみました。

なお、以下では2030年までに開業する可能性のありそうな東京圏の鉄道新線についてまとめてあります。答申案に載っていても、15年以内に着手しそうもない路線・区間は省いています。ご了承ください。

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羽田空港アクセス線は3ルート

まず、2030年に開業している新路線の目玉はJR羽田空港アクセス線でしょう。この路線は西山手、東山手、臨海部の3ルートの計画があります。羽田空港を起点に考えると、東京貨物ターミナル付近で3方向に分かれ、それぞれ埼京線、上野東京ライン、りんかい線・京葉線に乗り入れます。

◎羽田-東京貨物T-大井町-(埼京線)-新宿、大宮方面
◎羽田-東京貨物T-田町-(上野東京ライン)-東京、上野、大宮、我孫子方面
◎羽田-東京貨物T-東京テレポート-(りんかい線)-新木場-(京葉線)-蘇我方面

羽田アクセス線

埼京線に関しては、現在新木場発着の列車の一部が羽田空港発着の列車となるでしょう。羽田空港発、新宿経由大宮行き、などという列車ができそうです。

上野東京ラインに関しては、宇都宮線、高崎線、常磐線方面に乗り入れますが、現在品川発着となっている常磐線列車が主となるのではと予想します。りんかい線方面に関しては、京葉線との直通運転で蘇我までの乗り入れになるでしょう。

特急列車の羽田空港乗り入れは?

特急列車の設定も考えられます。「あずさ」「かいじ」の羽田乗り入れはあり得ますし、現在新宿、上野発着になっている特急「日光」「きぬがわ」が羽田空港まで延伸運転される可能性があります。

成田エクスプレスの羽田空港乗り入れも期待したいところですが、総武・横須賀線から羽田アクセス線へ直接乗り入れることはできません。

ただし、将来的に総武線・京葉線接続新線(市川塩浜~津田沼)ができれば、新木場経由の「羽田・成田エクスプレス」を運転することが可能になります。この新線は答申案にも書かれています。ただし、2030年までの実現となると、可能性は低そうです。

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京葉線・りんかい線直通運転は実現するか

京葉線とりんかい線の直通運転は実現可能性が高そうです。ハードルとなっているのは、新木場以東~大崎以西を直通した旅客の運賃を、りんかい線経由として収受するのか、中央線経由として収受するのか、判断方法がないという点です。

解決方法としては、JR東日本がりんかい線を買収するのがもっとも明快で、実際に買収交渉が行われているという報道もあります。買収が実現すれば、りんかい線と京葉線の直通運転も実現するでしょう。

その場合の運転系統がどうなるかも注目です。京葉線の「本線系統」が大崎、新宿方面に移るのか、それとも現在の東京方面に残るのでしょうか。

◎蘇我-新木場-東京
◎蘇我-新木場-東京テレポート-新宿

総武線京葉線乗り入れ

蒲蒲線実現も、京急乗り入れはなし?

JR蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ「蒲蒲線」も、実現の可能性が残されました。当面は東急多摩川線矢口渡から分岐し、東急蒲田地下駅を経て、京急蒲田地下駅に至ります。多摩川線からは東横線に乗り入れて、渋谷方面へ直通します。

◎渋谷方面-多摩川-矢口渡-東急蒲田(地下)-京急蒲田(地下)

蒲蒲線

全体計画としては、その先大鳥居まで延伸して京急空港線と接続する構想ですが、京急蒲田~大鳥居間が2030年までに実現する可能性は低そうです。2030年時点では、できたとしても矢口渡~京急蒲田間の開業にとどまるでしょう。

京急線に関しては、品川駅を2面4線化し、羽田空港国内線ターミナル駅に引き上げ線を作る計画です。完成した場合にどういうダイヤになるのかはっきりしませんが、空港線のダイヤにより柔軟性ができるでしょう。

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豊住線と臨海地下鉄が建設へ

東京メトロ関連では、豊住線の建設が有力となりました。有楽町線を豊洲から延伸する形で住吉まで建設し、途中に東陽町駅を含む3駅が設置されます。

建設された場合、東京メトロは有楽町方面へ直通運転する方針を示しています。また、住吉から押上まで半蔵門線に乗り入れる可能性もあります。そうなると、以下のようなルートになります

◎和光市方面-豊洲-東陽町-住吉-押上

これが実現すれば、東武東上線から東武伊勢崎線への乗り入れが実現するかもしれません。

豊住線

つくばエクスプレスが臨海副都心乗り入れ

地下鉄新線としては、臨海地下鉄構想が答申案に掲載されました。おおざっぱなルートとしては、銀座付近から国際展示場を結ぶ路線です。晴海通りと有明通りの地下を通る可能性が高く、東銀座、勝ちどき、新豊洲、国際展示場とつながるでしょう。

この路線を新東京駅(丸の内仲通り地下)まで伸ばし、つくばエクスプレスと直通運転させる、というのが今答申案で目新しいポイントとなりました。すなわち、以下のようなルートになります。

◎つくばエクスプレス-秋葉原-新東京-銀座-東銀座-勝ちどき-新豊洲-国際展示場

つくばエクスプレスが臨海副都心に乗り入れ、つくばと東京テレポートが一本でつながるわけです。JR羽田アクセス線が開業していれば、つくばから乗り換え1回で羽田空港まで行けることになります。

臨海地下鉄

南北線は品川駅乗り入れへ

地下鉄新線としては、白金高輪~品川間も答申案に入りました。これは構想段階なので、まだ詳細は明らかではありませんし、2030年に実現するかというと微妙です。それでも建設される可能性はかなり高い路線で、開業した場合、南北線に乗り入れるとみられます。

◎飯田橋方面-白金高輪-品川

三田線に乗り入れる可能性もなくはありませんが、三田線は山手線、京浜東北線と平行しているので、品川から新地下鉄を建設して直通させる意味は小さそうです。

このとき、東急目黒線からの列車が全て三田線に流れるのか、それとも南北線系統も残るのかが焦点になります。おそらくは、両系統とも残るとは思いますが、どうなるでしょうか。

品川地下鉄

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大江戸線は3駅延伸

都営大江戸線の大泉学園町延伸も有力となりました。途中、土支田、大泉町の2駅が設けられます。終点の大泉学園町駅は、西武池袋線の大泉学園駅の北約2kmに設置され、西武線とは接続しません。

◎新宿方面-光が丘-土支田-大泉町-大泉学園町

完成したら、大江戸線の混雑がますます激しくなりそうですが、あの小さな車体で大丈夫でしょうか?

なお、東所沢までの延伸も答申案には書かれていますが、大泉学園町より先については、事業性に難があり見通しが立っていません。

大江戸線延伸

ブルーラインは新百合ヶ丘延伸

横浜の地下鉄計画としては、ブルーラインのあざみ野-新百合ヶ丘延伸が最有力候補です。長い間が棚ざらしになっていた計画ですが、2014年に基礎調査が開始され、建設に向け動き出しており、2030年までに開業している可能性はありそうです。

横浜市の資料では、途中すすき野付近を経由し、あざみ野~新百合ヶ丘が約10分で結ばれるとのこと。したがって、以下のようなルートになりそうです。

◎横浜方面-あざみ野-すすき野付近-新百合ヶ丘

ブルーライン延伸

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相鉄いずみ野線はSFCまで延伸?

相鉄いずみ野線は、湘南台-倉見間の延伸が答申案に記載されました。この全区間の実現は難しそうですが、途中にある慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)までの延伸については、神奈川県などが整備を検討しています。

相鉄はJRや東急との直通運転が予定されています。そのため、SFCまで開業すれば、SFC発日吉、三田経由高島平行き、などという慶應義塾御用達の路線ができるかもしれません。

◎高島平-三田-日吉-二俣川-湘南台-SFC

とはいえ事業化のメドはまだ立っておらず、2030年までの開業は微妙です。

いずみ野線延伸

多摩都市モノレールも当確

多摩都市モノレールは、上北台-箱根ヶ崎約7kmの延伸が実現しそうです。導入用地となる新青梅街道の整備が進んでおり、2030年までには開業できるでしょう。軌道系交通機関のない武蔵村山市には、悲願の実現となりそうです。

◎立川方面-上北台-武蔵村山市役所周辺-箱根ヶ崎

多摩都市モノレール延伸

まとめてみると

全体的にまとめてみると、2030年までに鉄道地図が大きく変わるのは、東京臨海部です。JR羽田アクセス線開業で新宿からの空港アクセスが改善されるだけでなく、大井埠頭周辺の利便性は大きく上がり、マンションなどの建設も増えるのではないでしょうか。また、りんかい線の京葉線直通が実現すれば、千葉方面から渋谷・新宿へのアクセスが便利になります。

臨海地下鉄が建設されつくばエクスプレスとの乗り入れが実現すれば、現在は不便な台場・有明エリアから銀座、東京駅へのアクセスもぐっと改善されます。豊住線が開業すれば、豊洲エリアと成田空港が近くなるという効果もあります。

一方、郊外の鉄道新線計画で実現性の高そうなものは多くありません。可能性が高いのは多摩都市モノレールとブルーラインの延伸くらいでしょうか。

人口減少時代を前に、「都心回帰」は鉄道でも顕著です。そんな様子もうかがえる新答申案となりました。(鎌倉淳)

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