JR北海道が利用者1人以下の51駅を順次廃止か。2017年3月改正で大幅整理へ。全駅リストを掲載

JR北海道が、1日の平均乗車人数が1人以下の51駅を順次廃止する方針を固めたようです。読売新聞が報じました。

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千歳市との協議で明らかに

読売新聞2016年10月1日付によりますと、JR北海道は、1日の平均乗車人員が1人以下の51駅を廃止する方針を、千歳市との協議のなかで明らかにしたそうです。

対象となる駅のうち、留萌線の留萌~増毛間の5駅はすでに廃止が決まっています。残りの46駅について、2017年3月の「ダイヤ改正時の廃止を念頭に、沿線自治体と協議を進めるとみられる」としています。

初田牛駅

7駅はすでに廃止

JR北海道が2016年2月に公表した資料によりますと、1日平均の乗車人員が1人以下の駅は当時58駅存在しました。このうち7駅は、同年3月のダイヤ改正で廃止になり、現在残るのは51駅です。

このうち、留萌線の留萌~増毛間の5駅は2016年12月5日に路線そのものが廃止されるため、残りは46駅となります。

これら46駅については、いくつかの駅ですでに廃止方針が報じられていますが、読売新聞によると、「1日平均の乗車人員が1人以下の51か所について、地元との協議が整い次第、順次廃止する」と、千歳市との協議で説明したとのことです。

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利用者数1人以下の駅リスト

読売新聞の報道が事実なら、近い将来、50以上の駅が北海道から姿を消すことになります。そのリストを見てみましょう。JR北海道で1日の乗車人員が1人以下の駅は、以下の51駅です。

函館本線
東山、姫川、桂川、伊納

千歳線
美々

日高線
鵜苫、西様似

札沼線
豊ヶ岡、鶴沼、於札内、南下徳富、下徳富

留萌線
北一已、真布、峠下、幌糠、藤山、礼受、阿分、舎熊、朱文別、箸別

根室線
島ノ下、東鹿越、羽帯、稲士別、上厚内、尺別、初田牛

石北線
生野

釧網線
細岡、五十石、南弟子屈、南斜里

宗谷線
北比布、塩狩、北剣淵、日進、北星、南美深、紋穂内、豊清水、天塩川温泉、筬島、歌内、糠南、雄信内、安牛、南幌延、上幌延、下沼

初田牛駅

70km区間に3駅のみに

ご覧の通り圧倒的に多いのが宗谷線です。とくに音威子府~幌延間で廃止対象が多く、実際に廃止されると、同区間70.1kmで残る駅は佐久、天塩中川、問寒別の3駅のみとなってしまいます。

北海道新聞によりますと、JR北海道の担当者は、7月~8月に美深、音威子府、幌延町を訪れ、南美深、筬島、歌内、糠南、南幌延、下沼駅の各駅を2017年3月ダイヤ改正時に廃止する方針を伝えているそうです。報じられていない駅についても、説明が順次行われているとみられます。

札沼線は、浦臼~新十津川間の駅が全てなくなります。すでに1日1往復しか運転していない区間なので、駅がなくなっても大きな影響はなさそうですが、なんというか、末期的です。

2017年3月ダイヤ改正でどれだけの駅が実際になくなるのかは不透明ですが、大幅整理が行われるのは間違いなさそう。「使われてないのだから仕方がない」といえばそれまでですが、なんとも残念というほかありません。(鎌倉淳)

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