2017年12月にも予定されているジャイアントパンダの赤ちゃん公開を前に、上野動物園で全面禁煙化が実施されるようです。これを機に、動物園や水族館の「禁煙化」は広まるのでしょうか。
「シャンシャン」公開控え
東京・上野動物園では、赤ちゃんパンダ「シャンシャン」の公開を12月に控えて、来場客の増加が予想されています。
2017年10月16日NHKニュースによりますと、シャンシャン公開を機に「東京動物園協会や東京都などが上野動物園の全域を禁煙にする方向で検討を進めている」とのこと。
上野動物園の喫煙所は、東園の旧正門前の1ヵ所だけ。ジャイアントパンダからトラ、ライオン方面に向かうルート上にあります。
通路からはやや奥まった位置にありますが、物理的には隔離された空間ではなく、喫煙所周辺にもうもうと煙が立ちこめていていることもあります。喫煙所が1ヵ所しかないだけに、喫煙者が集中するのでしょう。
そのため、以前から「子どもを近くで歩かせにくい」という批判はあったようです。1ヵ所くらいの喫煙所は残してもいいという意見も多いと思いますが、子どもが多い場所柄ですし、動物園協会側は、全面禁煙にするという判断に傾きつつあるようです。
全国の動物園・水族館にも影響か
東京動物園協会は、上野動物園のほか、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭文化自然文化園を運営しています。上野動物園が禁煙になるのなら、他の3つもそれに倣う可能性が高そうです。
NHKでは、「上野動物園で先行して禁煙を実施すれば、各地の動物園で導入が進むことも想定される」ともしています。
育児世代の30代は、他の年代に比べて喫煙率が高い傾向にあります。そのため、子連れの多い動物園や水族館での禁煙には、嘆く親も少なからずいるでしょう。
ただ、受動喫煙防止の観点からすれば、子どもの多い施設での全面禁煙化はやむを得ない時代となりました。今後、他の動物園や水族館でも、全面禁煙化の流れは広まっていくのではないでしょうか。