東名高速道路の「大和トンネル」の4車線化工事が、7月14日に完成します。日本屈指の渋滞名所で、混雑の緩和が期待されます。
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渋滞ワースト
東名高速道路の「大和トンネル」は、横浜町田IC~海老名JCT間に位置し、1日平均13万台が通行します。
前後の区間でアップダウンが多いことや、トンネルによる速度低下などの影響で、渋滞が慢性化。2020年に発表されたIC区間別・渋滞ワーストランキングでは、海老名JCT~横浜町田IC(上り線)がワースト1位、横浜町田IC~海老名JCT(下り線)がワースト4位となっています。
このため、NEXCO中日本は、同区間で付加車線の設置事業を下り線約5km、上り線約4kmにわたり実施。このうち、大和トンネルを含む一部区間の拡幅工事が完成し、2021年7月14日6時から運用を開始します。今回の供用区間は、下り線約2km、上り線約3kmです。
付加車線が設置された区間では、1車線の幅がやや狭くなるものの、片側4車線となります。
前後は3車線のまま
今回完成するのは、計画区間のうち、下り線が約40%、上り線が約75%です。おもに大和トンネルの海老名側が拡幅されることもあり、渋滞緩和効果が高いのは上り線でしょう。
といっても、上下線とも、トンネル付近が4車線になるだけで前後は3車線のままです。そのため、4車線が3車線に減る位置を先頭とする渋滞が発生するのは避けられません。
それでも、ネックとなるトンネル区間で時間あたりの交通容量が広がることは確かなので、これまでより渋滞は緩和しそう。東名高速の利用者には朗報です。
残る東京側区間の下り線約3km、上り線約2kmについは、工事着手に向けた準備中で、完成時期は未定です。(鎌倉淳)
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