東京湾岸道路の国道357線の東京港トンネル東行きが、2019年6月3日に開通します。これにより、羽田空港~千葉間がつながり、一般道だけで同区間を往来できるようになります。
半世紀の歴史
東京湾岸道路は、文字通り東京湾に沿って建設されているバイパス道路です。自動車専用道路(首都高速・東関東自動車道)と一般道路(国道357号、14号、16号)で構成されています。
一般道路のうち、国道357号は、千葉県千葉市美浜区真砂~神奈川県横須賀市夏島町まで延長約79.8kmの一般国道です。
国道357号線の歴史は古く、大井埠頭~千葉市は1969年度に都市計画決定されました。大井埠頭~八景島が1977年度に都市計画決定。八景島~横須賀市夏島が1988年度に都市計画決定されています。都市計画決定から半世紀の歴史を持つわけです。
都内も全線開通
整備が早かったのは千葉方面で、千葉県内は1990年までに全区間で供用されています。
東京都内の整備は遅れていて、海や運河を挟むたびに途切れているイメージでしたが、少しずつ建設が進められてきました。2016年3月26日には、東京港トンネルの西行きが開通。残っていた同トンネルの東行きも、2019年6月3日23時の開通が発表されました。
これにより、東京都内は多摩川部分を除き全線開通し、羽田空港~千葉市間が、一般道路の東京湾岸道路・国道357号線で走れるようになります。
川崎~横浜は未整備
神奈川県内については、羽田空港と川崎市川崎区浮島町をつなぐ多摩川トンネル3.4kmが、2016年2月に2車線で事業着手しました。
東扇島区間は3.0kmは開通済みで、東扇島~大黒ふ頭間は未定です。
大黒ふ頭から八景島までは、暫定2車線も含めて20.0kmが開通しています。
八景島~横須賀市夏島間は、2018年7月に着工されました。夏島以南に関しても延伸構想はありますが、具体化された計画はありません。
簡単にいうと、2019年6月の東京港トンネル東行き開通により、羽田空港~千葉間が、湾岸道路の一般道だけで走行できるようになります。また、大黒ふ頭から横浜ベイブリッジを経て八景島までも、一般道で走れます。
浮島~東扇島間と、東扇島~大黒ふ頭間は調査中で、両区間は当面、途切れたままになりそうです。(鎌倉淳)