東京メトロ南北線品川延伸、環境影響評価書を公表。工事予定は約10年

品川~白金高輪間

東京メトロ南北線の白金高輪~品川間の延伸計画について、東京都が環境影響評価書を公表しました。高輪台駅付近を経由する2.8kmです。

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環境影響評価書公表

東京都は、「都市高速鉄道第7号線品川~白金高輪間建設事業」にかかる環境影響評価書を公表しました。いわゆる東京メトロ南北線の品川延伸についての環境アセスメント手続きのひとつです。

南北線品川延伸については、すでに2022年6月に公表された都市計画素案により、その概要が明らかになっています。環境影響評価書では、工事の内容がより詳細に記されています。

メトロ南北線品川延伸
画像:環境影響評価書案の概要― 都市高速鉄道第7号線品川~白金高輪間建設事業 ―

 

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品川~白金高輪間2.8km

事業の区間は港区高輪4丁目から港区白金2丁目までの約2.8km。既存の南北線白金高輪駅から品川駅方面の延伸と捉えられますが、路線としては品川駅が起点として記されています。2.8kmのうち、トンネル建設区間は約2.5kmで、残りは既存構造物(白金高輪駅の留置線)を活用します。

品川駅から国道15号を北上し、環状第4号線を西方向に進み、東京メトロ南北線の白金台駅付近から目黒通りを経て白金高輪駅に至ります。品川~白金高輪間に途中駅は設けません。白金台駅はかすめますが、かなり深い位置を通ることもあってか、駅設置とならなかったようです。

メトロ南北線品川延伸
画像:環境影響評価書案の概要― 都市高速鉄道第7号線品川~白金高輪間建設事業 ―

 
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品川駅は開削工法

ほぼ全線が複線のシールドトンネルです。ただし、品川駅と、白金高輪駅近くの既存線接着部では開削トンネルによる工事となります。既存線接着部付近では、「白金換気塔」を設けます。

品川駅は国道15直下の地下3階に位置します。島式の1面2線で、最大幅員は約11mです。

メトロ南北線品川延伸
画像:環境影響評価書案の概要― 都市高速鉄道第7号線品川~白金高輪間建設事業 ―

 
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工事予定は約10年

開業後の運転計画は、毎時最大上下各12本。つまり5分間隔の運転です。終日で上下各195本を運転します。

1067mm軌間の複線で、軌条は60kg/mです。車両は20m車8両編成に対応し、工事予定期間は約10年を見込みます。

したがって、工事が順調にいったとして、南北線品川延伸の開業は2035年頃になりそうです。(鎌倉淳)

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