京都市バス「楽洛ライン」の概要。観光特急が京都駅~銀閣寺を走る!

鉄道接続便も充実

京都市バスが、「楽洛ライン」という観光客向けのバス路線を新設します。京都駅~銀閣寺など6系統です。概要をご紹介しましょう。

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2024年6月1日ダイヤ改正

京都市バスは2024年6月1日にダイヤ改正を実施します。旅行者にとっての目玉は観光系統「楽洛ライン」の新設。観光客が使いやすい6つの系統を整備します。

「楽洛ライン」の6系統は以下の通りです。

■観光特急 楽洛 清水寺・祇園・銀閣寺ライン
・EX100 京都駅~五条坂~祇園~平安神宮~銀閣寺
■観光特急 楽洛 清水寺ライン
・EX101 京都駅~五条坂
■楽洛 岡崎・銀閣寺ライン
・105 京都駅~四条河原町~三条京阪~銀閣寺
■楽洛 東山ライン
・106 京都駅~五条坂~祇園~三条京阪
■楽洛 金閣寺・銀閣寺ライン
・102区間急行 北大路~金閣寺~烏丸今出川~銀閣寺~錦林車庫
■楽洛 金閣寺・嵐山ライン
・109急行 北大路~金閣寺~竜安寺~御室仁和寺~大覚寺~嵐山

これらのうち、東山ラインは通年運行、観光特急と岡崎・銀閣寺ライン、金閣寺・銀閣寺ラインは通年の土休日運行、金閣寺・嵐山ラインはゴールデンウィークと秋の繁忙期運行です。

京都市バス「楽洛」
画像:京都市交通局

 

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清水寺・祇園・銀閣寺ライン

6系統うち、別格なのが「観光特急」の2系統。京都駅から五条坂、祇園、平安神宮を経て銀閣寺に至る路線です。全線を走るのがEX100の「清水寺・祇園・銀閣寺ライン」で、京都~五条坂の区間運転がEX101の「清水寺ライン」です。

途中停留所は、五条坂(清水寺)、清水道(京都行きのみ停車)、祇園、岡崎公園美術館・平安神宮前のみ。京都発は3つ、京都行きは4つです。

所要時間は、京都駅~五条坂が10分、祇園が13分、美術館・平安神宮前が18分、銀閣寺前が24分です。各停系統に比べおおむね3~4割程度の所要時間を短縮しており、銀閣寺までは約20分の短縮です。

京都市バス「楽洛」
画像:京都市交通局

通年の土休日に運行します。清水寺・祇園・銀閣寺ラインが1日24回運行、清水寺ラインが1日16回運行します。

京都駅発9時~12時台は各15分間隔で、あわせて7~8分間隔。13時~16時台は各30分間隔で、あわせて15分間隔です。

京都着便は、終日、両系統15~30分間隔で運行します。

京都市バス「楽洛」
画像:京都市交通局

 

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運賃は500円

観光特急2系統の運賃は大人500円(小児250円)で、通常のバス運賃230円(小児120円)の倍額以上です。

「地下鉄・バス1日券」などの観光客向けフリーきっぷは利用できますが、定期券や回数券、敬老乗車証などは利用できません。

事実上、フリーきっぷ向けの路線と表現できそうな価格施策を採っています。観光客をできるだけ観光特急に誘導し、日常利用の客と棲み分けを図る目的とみられます。

観光客としては、地下鉄・バス1日券が大人1,100円(小児550円)なので、観光特急に1回乗れば、半分近い元が取れることになります。

京都市バスダイヤ改正
画像:京都市バス
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鉄道接続路線も増強

ダイヤ改正では、循環系統や幹線系統も増便します。観光客にかかわりが深い路線としては、東山方面で206系統を増便。北大路~祇園~京都駅間で日中時間帯に7~8分間隔で運行します。白川通・岡崎方面では5号を増便し、日中時間帯に10分間隔で運行します。

京都市バスダイヤ改正
画像:京都市交通局

鉄道駅との接続路線も増強。地下鉄北大路駅や今出川駅から金閣寺・銀閣寺へ行きやすいように、地下鉄とバスを組み合わせたルートの充実を図ります。

京都市バスダイヤ改正
画像:京都市交通局

金閣寺方面へは、205系統で西大路四条(西院駅)~金閣寺通~北大路バスターミナルの区間運転便を新設。日中時間帯に7~8分間隔で運行します。

銀閣寺方面は、203系統(錦林車庫前~銀閣寺道~烏丸今出川~北野白梅町~四条大宮~祇園~錦林車庫前)を日中7~8分間隔に増便します。

また、土休日には楽洛の金閣寺・銀閣寺ライン(102系統)も運行し、北大路、今出川の両駅から金閣寺、銀閣寺をつなぎます。

全体として、京都の観光客急増に対応する意欲的なダイヤ改正となっています。観光客としてもメリットの大きい改正となりそうです。(鎌倉淳)

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