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ひたちBRTが本格運行を開始。自動運転も視野、地方の先進的交通機関に

日立電鉄の線路跡を活用

茨城県の「ひたちBRT」が2019年4月1日より本格運行を開始します。日立電鉄線廃止から14年、自動運転も視野に入れた先進的なBRTは、新たな交通機関として地域に根付きそうです。

日立電鉄跡地を整備

ひたちBRTは、2005年3月31日に廃止された日立電鉄線の跡地を整備して、専用道にバスを走らせるものです。専用道とするのは、旧久慈浜駅から旧鮎川駅までの約8.5kmです。

2011年に日立市が「新交通導入計画」として構想をまとめ、2013年3月に、第1期区間として、道の駅日立おさかなセンター~大甕駅東口間3.2kmの運行を開始。その後、第2期区間として大甕駅西口~常陸多賀駅西口間6.2kmの整備を進めてきました。

ひたちBRT路線図
画像:日立市

2018年3月には、第2期の一部区間で一般道を経由する「先行運行」を開始。おさかなセンターから久慈浜、大甕駅前などを経て常陸多賀駅までを、毎時2~3本のBRTが運行しています。

そして、2019年4月1日に、第2期全区間の専用道化が完成。これにより、道の駅日立おさかなセンター~常陸多賀駅のうち、久慈浜付近から河原子までの鉄道線跡地がバス専用道路でつながり、「本格運行」を開始します。

おさかなセンター
画像:日立市

JR日立駅まで運行も

日立電鉄線跡地のうち、東多賀町1丁目付近~旧鮎川駅までの専用道化については、第3期に持ち越されます。

第3期では旧鮎川駅の先、JR日立駅までの運行を計画しています。旧鮎川駅~日立駅の3.2kmは、日立電鉄の鉄道路線がなかったため、線路跡地もありません。BRT運行にあたっては、一般道路の専用レーン化、優先信号などの方策で、定時性や速達性の確保を目指します。

第3期が完成した場合、ひたちBRTは、おさかなセンター~JR日立駅間12.4kmを約39分で結ぶ路線となる計画です。

なお、日立電鉄線が運行していた旧久慈浜駅~旧常北太田駅間については、BRT化計画はありません。

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ひたちBRTの概要

ひたちBRTの専用道路は幅4.0mが基本で、往復1車線の単線運行です。線路跡地の標準的な幅は7.5mで、残った部分は歩道などとして使われています。バス停は幅3m、長さ15mを基本とし、屋根や防風壁を設置、バリアフリーにも配慮して整備されています。

ひたちBRTバス停
画像:日立市

BRT専用道の最高速度は40km/hで、表定速度は20km/hと想定されています。本格運行にあわせて車両も増備し、合計9台のハイブリッドバスで運転します。

2018年10月には、自動運転バスの走行実験を実施。国内のバス専用道で自動運転バスを走らせた、初めての路線となりました。

最近は、全国で、専用道を持たずに連接バスを運行する「BRT」計画が増えています。これに対し、ひたちBRTは専用道を整備して、連接ではないものの専用のハイブリッドバスを走らせ、自動運転まで視野に入れているわけです。

鉄道廃線跡地という、ある意味恵まれた資産があってこそですが、他とは一線を画する、先進的で本格的なBRT路線といえるでしょう。ローカル鉄道の存続が全国的に危ぶまれるなか、地方の先進的交通機関として、一つの先行事例にもなりそうです。(鎌倉淳)