高速道路のETC割引2014年4月の廃止・変更点まとめ。新料金制度で都市部の休日割引は廃止

2014年4月から、高速道路の料金制度が変わります。同時に現在の割引制度が大幅に縮小され、廃止されます。高速道路の割引と新料金制度をまとめてみました。主に普通車がETCを利用する場合について、わかりやすく解説していきましょう。

広告

高速道路の基本料金は本四高速で大幅値下げ

まず、新料金制度では、首都高速道路と阪神高速道路を除く全国の高速道路が、「普通区間」「大都市近郊区間」「海峡部等特別区間」の3区分に整理されます。

新制度では、1キロメートル当たりの基本料金が、普通区間で24.6円、大都市近郊区間で29.52円、海峡部等特別区間(東京湾アクアライン、伊勢湾岸道路、本四高速(海峡部)で108.1円になります。

これまでの基本料金は、10分類に分かれていました。高速自動車国道24.6円、大都市近郊区間の高速自動車国道29.52円、関越トンネル・飛騨トンネル・恵那山トンネル道・阪和道39.36円、広島岩国道路34円、関門橋64円、伊勢湾道路108.1円、アクアライン179.28円、本四高速(陸上部)28.08円、本四高速(海峡部)252.72円、本四高速(明石海峡)404.35円です。これを、上記の3つに整理するわけです。

広告

関越トンネルは大幅値下げ

したがって、たとえば関越トンネル部分は39.36円が24.6円に約4割も値下げされるわけです。また、アクアラインの基本料金も179.28円が108.1円に4割程度値下げされます。ただ、ほとんどの高速道路区間は現行の24.6円が維持されますので、大きな変更にはなりません。本四高速の値下げ幅だけが大きいといえます。また、4月1日の消費税値上げは別途加算されます。

高速道路では、この基本料金×距離数+150円(1回あたりのチャージ)に消費税をかけたものが利用料になります。100km以上で25%の遠距離逓減、200km以上で30%の遠距離逓減があります。

この基本料金をベースに、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本高速道路)による各種料金割引が、大幅に廃止または縮小されます。

高速道路地図

ひと目でわかる高速道路料金の割引制度の変更内容

高速道路の割引制度の変更点を、簡単に書くと以下のようになります。

・「通勤割引」平日朝・夕の5割引→ 廃止(利用回数が多い車のみ継続)
・「早朝夜間割引」5割引→廃止
・「平日昼間割引」地方の平日昼間の3割引→廃止
・「休日特別割引」都市部の休日昼間の3割引 → 廃止
・「休日特別割引」地方の5割引→7月から3割引に縮小(6月末まで5割引)
・「深夜割引」3~5割引→3割引に縮小

2014年4月以降の新料金での高速道路割引制度

2014年4月以降の新料金制度の高速道路割引制度の詳細は、まだ料金が認可されていないからか、現時点では発表されていないようです。情報を整理すると、以下のようになります。

・「深夜割引」0時~4時が3割引
・「休日割引」地方の休日昼間3割引(6月までは5割引)
・「平日朝夕割引」通勤割引。利用回数が多い車(月5回以上)のみ平日の通勤時間帯で3~5割引

平日昼間の旅行は割引なし

旅行の観点からは、都市部の休日昼間の3割引の廃止と、地方の休日5割引の3割引への引き下げが大きな変更点です。深夜を走らない層が使える割引は、大都市圏以外の休日割引3割引だけになります。平日昼間の行楽ドライブとなると全国的に割引ゼロです。ハイウェイカード時代のほうが割引率が高かった、と懐かしむ人もいるでしょう。

東京湾アクアラインについては、千葉県による費用負担を前提に、当分の間、現行の800円が継続されます。首都高速道路と阪神高速道路については、消費税増税分の転嫁はありますが、料金水準変更はありません。首都高速道路は2015年度まで、阪神高速道路については2016年度まで現行料金が維持されます。その後、「シームレスな料金体系」が導入される見込みです。

本州四国連絡道路については、土日祝日に利用する普通車のETC車は、現在の割引制度による料金が維持されます。平日の通勤時間帯に利用回数が多い車も同様です。

このほか、京葉道路について4月から現行より2~3割値上げされる方針です。渋滞の対策費捻出が理由です。

また、マイレージ割引については、最大割引率を現行の13.8%が9.1%に縮小されます。

高速道路&SA・PAガイド2013-2014年最新版

広告